読んで聞いた塾長の社会保障論

聞く

世界に類を見ない高齢社会が実現した
問題解決は可能である。

平成27年2月26日(木)パシフィコ横浜アネックスホール
社会保険労務士神奈川県会必須研修会
講師 清家篤慶応大学塾長
 


講演要旨

65歳以上が25%という世界最大の高齢社会
1970年に7%だったが14%になるのに25年。欧州では50年~100年かかった。
正に驚異のスピードの高齢化が進んだ。
更に日本の場合75歳以上の人口が多いという高齢化の奥行き深化に特徴がある。

40年働き20年年金生活の時代から40年働き、20年+20年計40年働かない時代。
つまり20年間は学生まで、20年間は定年後。
これでは制度がもつはずない。

賃金の対応=定年を延ばし賃金体型を若手重く高齢者なだらかに改善を
大企業より中小企業の賃金体系の方がフラットで年功序列でない現代的部分がある。

年金は問題ない、問題は医療と介護
年金は決まった支給体系、保険料体系を確保確定しており基本的には問題ない
国と受給者だけの2者間の問題。
しかし介護と医療は、業界が間に介在し、病院、医師、薬剤業界、介護事業者等々既得権魑魅魍魎の世界ではなはだ難解だ


一番重要なのが少子化対策。
子育てと就労の両立を図る政策を進めること。

奴雁
福沢諭吉の言葉
リーダーの一羽は首を揚げ四方の様子を覗っている。



高齢化は問題ない。
日本経済の成功の証。
喜ぶべきこと。
困るのは制度や行動様式が高齢化に合わなくなったからだ。


人口構造は変えられない。
しかし制度や行動様式の方は変えられのである。


中央公論社発行  清家篤著「生涯現役社会の条件」192ページ
NHK出版発行  清家篤著「雇用再生」244ページ


日本の高齢者はもっと福祉ではなくもっと活躍の舞台をと言っている。
他国にはない考え方、事実だ。
その為の仕組み=負担と活躍の仕組み=これは嬉しいチャレンジでもある。
高齢社会モデルの構築→世界史に残る大事業である。

定年制度がこれを阻んでいる。
高度な仕事能力が失われている。
賃金や処遇の問題点さえクリア出来れば企業側でも65歳定年は可能。
役員がもっと高齢者の場合も多くバリバリ頑張っている。

一斉入社、一斉退社から個人の最適タイミングへ。主流とか傍系ではない。
個人にとり職業生活は家庭生活と同様非常に重要な部分。
なら、個人の職業生涯の始めも終わりももともと個人の選択にゆだねるべきなのである。
自分は0000をしてきたと振り返ることが出来る職業人生を送りたいものだ。

公的年金が高齢者の仕事能力活用を阻んでいる

収入比較=公的年金受給者で引退した者≫年金受給せず働く続けている者

高度の仕事能力獲得した者、能力蓄積した者ほど公的年金の受給額適用受ける確率高い
公的年金は引退を促す効果高いから、高度仕事能力蓄積者ほど年金制度により仕事能力を活用されにくくなる
高齢者が本格就業して生涯の年金は同じ額を受給できるような給付と負担のありかたも改革すべきである。
個人の投資資力には限界がある。
年金保険料と自己投資資金を両立させ得るような制度設計を導入すべきである。
就業意欲を削がないような公的年金の給付にしたい。
部分年金の廃止もその工夫の一つである。

☆高齢社会の年金制度改革=個人人生設計上の必要度に応じた積立制度への方向転換

報酬比例部分を見直し、掛け金建ての完全積立方式にすること。且つ、個人の選択制を導入することである。
早く引退したい人は積立額多くし報酬比例部分の年金給付を多く長期用に設計する。
長く働き続けたい方は引退を遅くし、積立額を少なくし短期用年金設計にする。

現在はこのような個人個人のニーズに対応してなく強制貯蓄の性格を持っている。
年金保険料より自己投資の必要を持つ者に対しその要請を絶ってしまう制度だ。
発足当初は自分の将来を積み立てる基本、積立方式だったが、賦課方式に変わり少子化高齢化に対応出来にくい制度になっている。
年金財政問題、若者の将来の不安問題もここから生じている。
賦課方式から積立方式への転換を考える時期である




制作発信 社会保障・安全衛生コンシェルジェ 特定社会保険労務士 金丸亜紀雄





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