調停のすすめ…トラブル解決の特効薬、親身に相談:納得解決  社会保障相談室⑩

社会保障相談室⑩ 調停のすすめ…トラブル解決の特効薬、親身に相談:納得解決 

質問


調停と審判とあると聞きましたが、どう違うのか、どういう場合利用が出来るのか教えてください。お勧めは?

 回答

1、調停と審判の相違と調停を勧める理由

調停とは=私人間の紛争解決のために、裁判所の調停委員会が仲介して、当事者間の合意を成立させること。
調停の利点

裁判官のほかに一般市民から選ばれた調停委員が関与し,法律を基本としながらも,実情に即した解決を図ることができます。

●  訴訟に比べ,手続が簡単で,費用も低額です。
●  手続が非公開なので,秘密が守られます。
●  成立した合意の内容を記載した調停調書は確定判決と同様の効力を持ち,これに基づき強制執行を申し立てることもできます


審判
事案を調査し、採決を行うこと。事件を審理し、判決すること。

つまり、白黒をはっきりつけるのが審判、グレーになるが双方の言い分を聞きお互い妥協し和解するのが調停です。

2、調停委員と調停の考え方

調停に一般市民の良識を反映させるため、社会生活上の豊富な経験や専門的な知識を持つ人を最高裁判所長官が任命する。

裁判と違い、調停はどちらが正しいかを決めるのではなく、当事者と一緒に紛争の実情に合った解決策を考える。
両方の当事者の言い分を十分訊き、進める。
調停は,訴訟ほどには手続が厳格ではないため,だれでも簡単に利用できる上,当事者は法律的な制約にとらわれず自由に言い分を述べることができるという利点があります。

 民事調停は,民事に関する争いを取り扱いますが,その例としては,金銭の貸借や物の売買をめぐる紛争,交通事故をめぐる紛争,借地借家をめぐる紛争,農地の利用関係をめぐる紛争,公害や日照の阻害をめぐる紛争等があります。

3、司法委員

紛争の実情に即した適性且つ妥当な解決を図るため、国民の中から選ばれた司法委員に裁判手続きに関与してもらい、国民の健全な良識が反映された裁判を行うこと。

司法委員は、簡易裁判の民事訴訟において、審理に立会い、裁判官の求めに応じ意見を述べ、裁判官が和解を試みるのに際してその補助をします。
当事者の主張に基づき法律を適用し、どちらの言い分が正しいかを判断する判決手続きにも関与する点が民事調停委員と司法委員の違いです。

4、民事調停

基本は家事調停と同様に、当事者間で話し合いながら解決を図って行きます。

お互いの意見が折り合わず話し合いの見込みがない時は、打ち切ります。

5、特定調停

借金地獄の消火剤といわれる特定調停は、債権者と返済方法を話し合い、生活再生の手続きとして、民事調停の特例として定められています。

申立人から生活や事業の状況、返済計画など訊き、相手方の意見も聞き、債務をどうするか、公平かつ妥当な経済的合理的方法について双方の意見を調整する。

6、少額調停
60万円以下の金銭の支払い事案について、原則1回の審理で解決を図る。
少ない時間と費用、迅速を旨としている。
話し合いでも可能。判決に対し簡易裁判所に異議を申し立てることは出来る。

6月3日本ブログにおいて、「借金火ダルマ地獄を見事に消火  特定調停制度に注目」を発信しております。参考まで

7、労働審判制度:今注目されている紛争解決最新手段 

平成18年4月1日に労働審判法が施行され,裁判官と労働審判員2人で組織する労働審判委員会が,個々の労働者と事業主との間に生じた労働関係に関する民事上の紛争(個別労働関係民事紛争)を迅速かつ適正に処理し,実効的な解決を図るための手続として,労働審判制度が始まりました。

○労働審判手続の特徴
(1)迅速性
 労働審判手続の審理は,原則として3回以内の期日で終了するものと定められています。労働審判手続においては,労働関係の紛争の長期化が労働者の生活に重大な影響を与えることを考慮し,通常の民事訴訟や民事調停に比べて,特に迅速な解決を図るものとされています。

(2)専門性
 労働審判手続に携わる労働審判員は,労働関係に関する専門的な知識経験を有する者から選ばれています。労使の立場で紛争の処理等を経験し,その中で個別労働関係についての制度,実情や慣行等の知識を身につけた者が,評決権を持って評議に参加することは,民事訴訟や民事調停には見られない大きな特徴です。

(3)柔軟性
 労働審判委員会は,期日において調停を試み,話合いによる解決の可能性を探った上で,調停がまとまらなければ,審理の結果認められる当事者間の権利関係や労働審判手続の経過を踏まえて労働審判を行います。民事訴訟においては,原告の主張する法律上の権利義務や法律関係の存否を確認し,あるいは権利関係に基づいて支払等を命ずる判決を行いますが,労働審判手続では,当事者間の権利関係等を踏まえた上,事案の実情に即した柔軟な解決を図るため,調整的な内容の審判をすることも可能です。

○手続を選択するに当たって
 労働審判委員会は,原則として3回以内の労働審判期日において,紛争に関する当事者双方の言い分を聴き,争いになっている点を整理し,必要な証拠調べを行い,調停を試みます。したがって,会社が一部の労働者に差別的な取扱いをしたことが違法であると主張されている紛争や,就業規則の不利益変更の効力が問題となっている紛争等,争点が多岐にわたり,限られた期日で審理を終えることが困難であると考えられる紛争は,労働審判手続に適さない場合が多いと考えられます。これに対し,解雇や未払賃金をめぐる紛争等で,争点が比較的単純な事件は,一般的には,労働審判手続に適しているということができます。
 また,今まで見たように,労働審判手続が迅速に行われる手続であること,労働審判が法律上の権利関係を踏まえて行われることからすると,当事者は,早期に,法律に基づいた的確な主張,立証を行うことが重要です。そのためには,当事者は,必要に応じて,申立て前に法律の専門家である弁護士に相談をすることが望ましいでしょう。

まとめ
 スタートしたばかりの労働審判制度ですが,相当数の事件において,第1回の期日で調停が成立するなど,その成果が現れてきています。
東京地裁レベルで解決率80%。期間も平均65日。主に解雇問題で金銭解決されています。
都道府県の労働局による紛争調停委員会の運用実績も出てきていますので、紛争解決の早期解決、金銭解決の仕組みなど更に検討され、新設される労働契約法などに集約されていくのではないでしょうか。今国会では見送られましたが、次回はこの労働契約法について解説を試みたい。



制作発信 社会保障・安全衛生コンシェルジェ 特定社会保険労務士 金丸亜紀雄

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