年金を繰下げて少しでも増したい…手続きは?  繰下げ中の年金を都合で止め受給したいのですが手続きは?

社会保障相談室82

質問

繰り下げをして年金を少しでも増やしたいのですがどのような手続きか…また繰り下げた年金を受給始めるときの手段や手続きは? 

回答

当相談室31に老齢給付請求の手続き特集があり、繰り下げ制度も記載しておりますそれも参考にご覧下さい。
少しでも年金を増やしたい…繰上げ制度を活用するか…でも現在の家計状況からとても年金を貰わずにいれない現実が多くの方にあると思います。
将来性、寿命等を勘案し繰り下げるのはとても勇気のいることです。
貯金を取り崩すか、他の収入で賄える…繰り下げ制度はお金持ちを更にお金持ちにする制度とも言われる由縁です。


1、基礎年金を繰り下げする時の手続き
2、繰り下げた基礎年金を受給する時の手続き



まず1の基礎年金を繰り下げする時の手続きですが、特別支給の老齢厚生年金を受給中の方は65才になる前月に郵送されてくる「国民年金・厚生年金保険老齢給付裁定請求書」というハガキの書式中にある老齢基礎年金の繰下げ希望欄に丸をつけて投函するだけです。

特別支給の老齢厚生年金を受給していなく初めて国民年金基礎年金を受給される方は、老齢基礎年金・老齢厚生年金 支給繰下げ申し出書(様式103-1号)を提出する。

年金の支給繰下げは、支給繰上げと比較すると深刻な事態を生む可能性のある留意点・デメリットは少ないといえますが、次のような事項は押さえておかなければなりません。

•本来支給よりも割り増しした年金を一生もらえる。

•年金の受給開始から、ある一定の年齢に達するまで、年金の受け取り総額は本来支給や繰上げ支給のほうが多くなるので、その時点までに亡くなってしまうと、年金の受け取り総額の点では損をすることになる。

•老齢厚生年金の繰下げ支給の場合、繰り下げ待機中の加給年金は支給停止となる。

•老齢厚生年金を繰り下げた場合、繰り下げ待機中に在職老齢年金のしくみでカットされるべき厚生年金部分については、繰下げの対象とはならない。

•繰下げ受給待機中に亡くなった場合には、繰下げを選択しなければ65歳から支給されるべき老齢基礎年金または老齢厚生年金が、未支給年金として遺族に支給される。しかし、繰下げ申出後すぐに死亡した場合のようなときは、たとえ申出後1ヶ月で死亡したような場合でも、支給されるのはその1か月分の繰下げ増額された老齢年金だけとなってしまう。

•「老齢基礎年金・老齢厚生年金 支給繰下げ申出書(様式第103-1号)」は平成19年4月1日以後に老齢厚生年金の受給権を有した人が老齢基礎年金または老齢厚生年金の繰下げを希望する時の届なので、平成19年3月31日以前に老齢厚生年金の受給権が発生した場合には、様式第103号の書式で申し出を行う。

•国民年金の老齢基礎年金か厚生年金の老齢厚生年金の、その両方でも、片方だけでも繰下げ可能。

•65歳の誕生日の前日から、66歳の誕生日の前日までに、他の年金(障害基礎年金・障害厚生年金・障害共済年金・遺族基礎年金・寡婦年金・遺族厚生年金・遺族基礎年金)の受給権を有したことがあるときは、支給繰下げの申し出をすることができない。

•66歳の誕生日以後、他の年金(障害基礎年金・障害厚生年金・障害共済年金・遺族基礎年金・寡婦年金・遺族厚生年金・遺族基礎年金)を有したことがある方が、それ以後、支給繰り下げの申出をした場合は、他の年金の受給権を有した日において、支給繰下げの申し出があったとみなされる。

「老齢基礎年金・老齢厚生年金 支給繰下げ申出書」の記入事項

老齢基礎年金・老齢厚生年金 支給繰下げ申出書(様式第103-1号)は、同時に提出する本来支給の老齢給付裁定請求書に比べて記入事項は少なくなっています。

•年金証書の基礎年金番号および年金コード
•氏名
•生年月日
•住所
•記入日
•国民年金の老齢基礎年金を繰り下げるか、厚生年金の老齢厚生年金を繰り下げるかの選択。両方該当の場合、両方を丸で囲む。



次に繰り下げ中の基礎年金を受給する手続きですが、繰り下げがなかったものとして65歳からの基礎年金をまとめて受給する方法と、繰り下げら増加した年金を請求時点から受給する方法があります

65歳からまとめて受給希望=
66歳以降に老齢基礎年金、老齢厚生年金を65歳からの支給を請求する場合は、「老齢基礎年金、老齢厚生年金請求書(65歳支給)」様式236号を住所地の社会保険事務所に提出する。繰り下げ中でも請求しなかった方でも同様である。
事情があるのでこのような手法を採るのでしょうが、確かに一括した5年分の年金が支給されるのは魅力ですが、普通に受給していたのと同じ額ですのでお金を生かすのはどうでしょうか。貯金する方法もあったでしょう。
繰り下げて増額した場合と大違いです。

66歳以降繰り下げ増額した基礎年金を受給するとき=

様式235号「老齢基礎・厚生年金支給繰下げ請求書」を最寄りの社会保険事務所、社会保険事務局の事務所または年金相談センターに提出してください。
{記入必要事項}
基礎年金番号、氏名印、生年月日、住所郵便番号、電話番号、生計維持申し立て

{添付資料}

年金証書、手帳、生存の証明書又は戸籍抄本

{繰り下げの注意}

繰り下げは原則として、繰り下げの希望を申し出て実際に請求した翌月分から増額された年金額を本人が受け取る仕組みです。


繰り下げしていたが70歳で請求を忘れていて、73歳で請求すると、過去2年分は受給できないのです。

増額した年金は請求した翌月分からしか受け取れないからです。

請求を忘れたまま、73三歳で亡くなった場合は、繰り下げとは見なされず、過去5年分の年金が一時金で遺族に支給されます。

ただし、このときの金額は、65歳から受け取る額の5年分であり、増額された金額ではないのです。

金融機関等からは満期等のお知らせがくるのですが、杜会保険庁からは繰り下げ年齢到達のお知らせは来ないのです。

また、1日生まれの人が繰り下げをするときは注意が必要です。

年金の受給権は、誕生日の前日に発生するので、繰り下げは誕生日の前日からその月末までに申請すると、翌月分から支給となります。

10月1日生まれの人が、9月30日に手続きをすれば、10月分から受け取れますが、10月に入ってから手続きをすると、11月分からしか受け取れないことになるのです。

1カ月分を損することになりかねないのです。

年齢による繰上げ請求の注意点制作発信 社会保障・安全衛生コンシェルジェ 特定社会保険労務士 金丸亜紀雄

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  • 年金と保険料が払えない・・・

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