ブラック企業の存在は一労働者との関わりでなく日本社会の将来を考える上での大問題である

ブラック企業の存在は一労働者との関わりでなく日本社会の将来を考える上での大問題である

文藝春秋発行 今野晴貴著「ブラック企業」245ページ

▼ブラック企業がどう社会悪か

①有能な人材の使い潰し


会社の管理に極度に従順であることだけが求められる。
磨耗の末に選別。酷使し使い捨て。
それは少子化に最後は繋がる。

②コストの社会への転嫁

体を壊され医療費は社会が持つ。
  病気中の傷病手当金で企業の賃金肩代わりを社会が持つ。

③労働モチベーション欠落

 従来企業は過酷さの代わりに年功賃金、終身雇用で忠誠心を維持させた。
 しかしブラック企業では将来性は欠如。恐怖心の世界。

④少子化、結婚、恋愛、子育ての不可能


専門家養成ではなく部品扱いからは安心サービスが生まれるはずはない

⑤日本社会が縮小しょうが関係なく海外で生きていく、逃避する、
  国家財政も何もない、日本を消耗させ、私的利益を優先する。



⑥コンビニ、外食、IT等新興産業にブラック企業が多い


従来の製造業など日本型雇用:終身雇用、年功賃金を労使で守る了解があったが、新興産業はそのような規範意識はない。
従来型企業は使い捨ては非正規、派遣、請負の拡大で行われ、正規、非正規のすみわけはあったが、新興産業では初めから正社員を使い捨てる。特にIT企業群は、労務管理上アントレプレナーシップ企業家精神が要求され、企業に生活保障を求める文化は労使双方に乏しい。


△実態Ⅰ=・IT企業Y社のブラック度


絶対的服従を求める。200人の新採用者が2年で100人退職。
コストは悪。
デリバリーの成果→アクンセリングアウトが最終段階
人余りの就職市場→大量採用→極度の従順性
選別→自己都合退職

△実態Ⅱ=衣料品販売X社のブラック度

超大手優良企業の評判
徹底した自己学習、新人研修の目的は従順人間作ること
病気休職を経て退職出来るシステム

△両社に共通は「会社の発展の為なら将来ある人材をいくでも犠牲にする姿勢である
  正社員であろうがなかろうが、好景気だろうが不景気だろうが、従順、選抜に終りはない。代わりはいくらでもいる、大量に採用し、心身を破壊させ、大量に退職させ、人的資源を確保する。こうしたやり口でブラック企業の労務管理は成り立つ。


▽実態Ⅲ=国内最大の気象予報会社W

25歳社員が入社6カ月で自殺。労災。入社後半年は予選期間とするシステム。予選を勝ち抜くため月200時間の労働激務の果て上司から予選通過は難しい旨告げられ絶望。
天気は眠らない、わが社も24時間365日間眠らない社のモットー。

▽実態Ⅳ=有名な居酒屋NS

24歳社員が入社4カ月で過労死。月112時間残業。実際の時給は770円。給与123、200円。80時間残業して194,500円。裁判ではこの賃金体系の違法が糾弾された。

▽実態Ⅴ=外食チエーン大手W

入社2カ月の女性店長が自殺。1カ月120時間の残業。連続7日間深夜労働、午前4時まで調理業務。早朝7時から研修が続く。
社長は「会社の存在目的第一は社員の幸せです」と語り、「労務管理が出来ていなかったとは認識していません」とも発信している。会社は「労災認定は当社の認識と異なり遺憾」と声明を発表した。
過労に自らを駆り立てられる社員しか必要としない会社である。

▽実態Ⅵ=コンビニ大手R

入社1年の店長を待っていたのは4日間で80時間残業すれど店長なので残業代はなし。
うつ病発症、休職。東京地裁は労災が認められ原告勝利。
以後R社は店長でなく個人事業主請負契約に作戦変更。
命よりコストが大事な会社。

▼ブラック技術

①解雇は出来ないので自己都合で辞めさせる。
個別面談→目標管理→自己反省のカウンセリング繰り返し→自己都合退職

②ノルマ→育てるためのそれでなく辞めさせるためのノルマ→ノルマを真剣にこなそうとすることで精神が病む。

③ハラスメントにならない退職強要でなく、貴方を求めていない、評価してないささやきのソフト作戦で辞めさせる。

④過酷から一刻も早く脱したいために自己都合退職にサイン

☆ブラックに打ち勝つ対抗作戦

・自分が悪いと決して考えるな(相手の戦略に乗るな)

・会社を疑え(潰しにくるから油断しない)

・諦めない(まず自身の健康を守れ)

・労働法を活用(民主主義は争うことで成り立つ、権利は争いから)

・専門家の活用(労働審判、労働局の調停、社労士等)
※ブラック士業に注意 弁護士、社労士にもとんでんもないのがいる

☆ブラック対抗社会政策

◎1%のガンダムより99の%ジムを→エリート賞賛より普通の社員が生きていける社会を。

◎現状低福祉、低賃金、高命令→モデルは高福祉、中賃金、低命令で

◎日本型雇用とは正社員だけに雇用保険や福祉を与える形→労働時間規制と業務命令制約を。先進国では退社後次の出勤まで11時間休息を義務付け

◎過労死防止法制定と職業訓練施策の充実を。欧米では10倍の訓練予算。

"ブラック企業の存在は一労働者との関わりでなく日本社会の将来を考える上での大問題である" へのコメントを書く

お名前
メールアドレス
ホームページアドレス
コメント