働き方改革の一環で精勤手当を新規に制度化したいが?

社会保障相談室130

働き方改革の一環としてわが社でも精勤手当を新設しようかと考えている。
従業員により遅刻、欠勤目立つ者、集中し必死に働く者色々だ。
そこで欠勤や遅刻なく休まず精いっぱい働く者に精勤手当で報い、たるんだ者に刺激とういか¨活¨を入れたい。
何か注意しなければならないことあるか、又このような手当の可否もお聞きしたい?

回答

①精勤手当の新設について

せっかく経営側が良かれと創設したありがたいはずのこのような手当について、実は多いとは言わないがけっこう支給の内容、減額、果ては労働者の権利云々について等がテーマのトラブルになり裁判にまで行ったケースもあります。

判例→有給休暇を取得したので精勤手当を減額したことは労働協約上無効とはいえない。
労働基準法第39条の附則第136条は、有給休暇の取得を理由とする不利益取り扱いの私法上の効果まで否定するものではない…。

解説→精勤手当算定上有給休暇を1回取得したら半額にする、2回取得したら精勤手当の対象外とする内容にした事業所に対し、
これを不服とする従業員が問題にした事例です。

裁判では会社側の主張が認められましたが、せっかくの手当がこのようなあらぬ方向に発展した事例でした。
なにが精勤、皆勤手当でしょうか?
すなわち有給休暇という従業員の権利を多少とも制限するような規定は、出来るだけ排除したいです。
ないものをわざわざ新設するのはいかがなものかと、率直に言わせていただきます。
精勤手当の設置に当たり、以下の諸事項を総合的に考察し慎重に判断されたい。
(1) 設置の目的、趣旨の必要性、合理性
(2) 従業員が獲得する利益、失う不利益の程度
(3) 精勤の本来的意味と有給休暇の取得に対する事実上の抑制力の強弱
(4) 基本給以外の手当については、必要最小限に留めたい。
(5) 働き方改革の本趣旨は、法の基づく、公平、平等な賃金の制度確立にあります。

② 有給休暇の取得と精勤手当の整合いついて
 前の判例で解説しましたが、精勤手当の支給内容方針等は会社経営側の考え方判断にあり、その設置目的等に合理性が確保されていれば問題ありません。
有給休暇取得で減額されたとしても、そのことで失う経済的利益の程度はそれほど大きくはありません。
裁判でも会社の主張が認めらました。
しかし従業員が有給休暇取得をこの精勤手当存在によりしにくいなどの状況になったとしたら、附則第136条の精神からも望ましいものではなくなります。
  …活性化も大事ですが、職場の調和、人間関係、コミニケーションも更に重要です…

労働基準法第39条附則第136条の精神=
使用者は、第39条第1項から3項までの規定による有給休暇を取得した労働者に対して、賃金の減額その他不利益な取り扱いをしないようにしなければならない。

労働基準法第39条
使用者は、その雇い入れの日から起算して6カ月継続勤務し全労働日の8割以上出勤した労働者に対して、継続して、又は分割した10労働日の有給休暇を与えなければならない。
2 略 継続勤務年数1年ごとに下欄に掲げる労働日を加算した有給休暇を与えなければならない。(6年以上10労働日=20日)

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