特別条項付き36協定で月80時間の時間外勤務可能に

社会保障相談室125

36協定は締結し届け出ました。
しかし急な仕事が入り36協定以上の大幅に時間外勤務が数月必要になった。
法違反はしたくない、このような事態への制度に「特別条項」というのがあるそうですが使い方が分からない?

回答

時間外勤務の法定時間は、例えば1カ月45時間、年360時間となってます。
36協定で1日4時間(特に法的限度はない)、週44時間、年350時間と労使で協定の上定めます。
これを労働基準監督署に年度ごと提出受理印を頂きます。
これで第一段階はOK.

次に相談の第二段階です。
突発的、臨時的な業務が入りやむなく上記の限度時間を越えてしまうことになった。
上記の36協定だけですと限度を超えた時間外勤務は違法となります。

そこでこのような事態に対応するのが特別条項です。

例えば月75時間、年間では、720時間とする特別条項です。
月80時間も法的には可能ですが、現時点で荷重労働超過時間の目安が月80時間ですのでこれは避けたい。

月75時間時間外勤務は無制限に許されるのではなく年間6回まで。年の半分までと法的制限がされてます。
75時間×6回=450時間
+もともとの36協定 45時間×6回=270時間
合計 450+270=720時間

年半分は270時間の世界、年半分は720時間の世界となる。

このような特別条項が許されるのは

①限度時間を超えて時間外労働を行わなければならない“特別の事情”をできるだけ具体的に定めること。

<臨時的と認められるもの>
◎ 予算・決算業務
◎ ボーナス商戦に伴う業務の繁忙
◎ 納期のひっ迫
◎ 大規模なクレームへの対応
◎ 機械のトラブル対応

<臨時的と認められないもの>
× (特に事由を限定せず)業務の都合上必要なとき
× (特に事由を限定せず)業務上やむを得ないとき
× (特に事由を限定せず)業務繁忙なとき
× 使用者が必要と認めるとき
× 年間を通じて適用されることが明らかな事由


②一定期間の途中で特別の事情が生じ、原則としての延長時間を延長する場合に労使がとる手続を、協議、通告、その他具体的に定めること。

③限度時間を超える一定の時間(延長時間)を定めること。

④平成22年4月1日施行の法改正において、
特別条項付き36協定にも追加事項がありました。
下記の事項も踏まえておく必要があります。

限度時間を超える時間外労働に係る割増賃金の率を定める
○限度時間を超える時間外労働に係る割増賃金の率は法定割増賃金率を超える率とするよう努める
○限度時間を超える一定の時間を定めるにあたり、出来るだけ短くするよう努める


◎特別条項記載例
一定期間についての延長時間は1カ月45時間、1年360時間とする。
ただし通常の生産量を大幅に超える受注が集中し、特に納期がひっ迫したときは、労使協議を経て、1カ月75時間、1年720時間までこれを延長することが出来る。
この場合1カ月の延長時間が45時間を超える回数は6回までとする。
延長時間が1カ月45時間を超えた場合、また1年360時間を超えた場合の割り増し賃金率は25%とする。

制作発信 社会保障・安全衛生コンシェルジェ 特定社会保険労務士 金丸亜紀雄


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