来るたびに目を見張った日本の社会保障が今や来るたびに目を覆う惨状に…無策の附けが

来るたびに目を見張った日本の社会保障が 今や来るたびに崩れて来ている

毎日新聞社発行  レナード・ショッパ著 「最後の社会主義国日本の苦悩」を読ん

書き出しが面白い。我が神奈川県第15区平塚市を本拠とするエース河野太郎さんが登場する。「日本は最後の社会主義国だ。他の社会主義国と同じように崩壊の一途を辿っている」と例の調子で熱弁をふるっているシーンに著者はたまたま遭遇し、著者はこの大げさな河野節の話にも、実は同感出来る日本の真実があることを以後語り始める。

第1章~第3章
=日本の女性と企業が、脅威の護送船団式資本主義型社会保障を生んだ。


平等な分配が確保された日本

日本の1990年代以降の経済停滞は急激な転換例として旧ソ連の崩壊に比肩する。
そして社会主義的な政策も共通点があった。
日本の経済システムは国の利潤を国民全体に分配して来た。所得5分割ではギャップ3.4と縮まっていた。この平等性はスエーデン:ノルウエー3国位であった。90%が自分たちは中流と考えていた

社会保障のシステムの特異性:神話の秘密

そしてこの平等性、社会保障の安全ネットを日本は他国と根本的に違う手法で築き上げて来た。他国のように政府の支出や公益事業を通じてケアーを提供したのではなく、日本の特異な手法の秘密は、企業と女性の負担により安全ネットが用意されたのであった。
これは驚嘆すべき日本型社会主義といえるものである。

女性=介護・育児ケアー、家事分担を無料で支えた。
企業=終身雇用、男性は雇用が保障された。77%が転職したことがない。

護送船団式資本主義はこの企業を守り高い経済成長を可能にし、弱者を保護するシステムにもなった。生産性と保護を両立補強させていた。

社会保障の役割を担わされた女性

育児、姑の介護などエネルギーの大半は家庭的世話に費やされた。労働環境もパートか短期に限定された。税制面で主婦の方が有利。育児休暇、支援もほとんどなかった。

企業による社会保障

厚生年金保険
大企業福利厚生プログラムの行き渡り(食堂、保養所、祝い金)
中小企業について残余の政府プログラム

あの繁栄は幻か

近代国家につきもののリスクから国民を守る公共プログラムについて、日本政府が支払う費用はGDO10%である。リスク(失業、傷病、老齢、障害等)。G7最下位。
英:伊=18%。スエーデン30%。米国でさえ14%。
この保障のための国家予算がこれほど少ない国もめったにない。

しかし他国で見られる貧民街はない。健康保険が行き渡り最も長寿大国。
ものすごいスピードで成長しつつ分配を平等に行き渡らせた。
それを驚くべき日本人の有能性論「ジャパンアズナンバーワン」神話がくりかえされた。

護送船団プログラム

男性働き手が企業に終身雇用され、その家族に属する限り、船団は前進続ける。
保障も約束された。社員は長時間労働で繁栄を助け、妻は家で雑用を引き受けた。
夫は全エネルギーを会社に捧げることが出来た。チームなのである。社会保障と生産性の両立。
系列とメインバンク:取引先企業同士が株を長期に持ち合う慣習:これらは互恵性と信頼を構築してきた。欧米の企業に見られるレイオフ解雇の動きはメインバンクの援助によりリスク回避もされた。ずべての人々を幸せにするビジネスこそ長続きする考えが主流にもなっていた。


第4章から:崩壊する日本型社会保障

30年間進歩が続いたが、ついに1990年代になると、所得ギャップは4.6に広がるようになった。税金が船団が沈まないよう投入され続いた。何が日本に起こったのか。

新しい社会経済環境に従前の手法が通用しなくなったのだ。新しい生産と保護のシステムが必要になり、改革と創造が緊急課題となっている。

国民は選挙権を活用し、運動にも参加出来、表現の自由も保障されている。何故しかし国民は現状に不満を持つだけで、コースを転じようとしないのか。ここが本書のメインテーマである。

企業の変化=中核企業の海外移動

グローバルの波が企業環境を大変化させた。
海外進出=ホンダは33国100工場、トヨタは33%海外生産、ソニーは60%海外従業員35%生産を目指す、キャノンは34%海外生産
多国籍企業100社のうち、1位米国、2位日本(18社)
空洞化が始まった

女性たちの決断

専業主婦が圧倒的に減少した。高学歴女性の続出。就労機会の増加。
出産率の大幅な減少、初婚年齢の上昇、未婚女性の増加、
労働現場には依然として男女差別は存在する。育児環境への不満も多い。
改革派遅れ勝ちで、政策への不満を静かなる反抗に駆り立てている。結婚出産ストライキである。

2003年倒産企業 19458社=1989年以来最高水準
2004年自殺者    32,325人

新たなシステムは

株式市場価値で見るトップ100社=米国は20年で残は6社でそれ以外94社入替
                      日本は新登場が7社のみ、93社が同じ
経済性生産性は、より生産性が高い企業が非生産性企業にとって変わる創造的破壊により大きな好景気が生まれる。現存企業が生産性を向上させる割合はわずかである。


巨大な介護保険も女性の大きな力にまだなってない:家庭とキャリアの両立もいまだし。
政治も経済界も労働界も学者も、日本の復興へのプログラム:政策を何故提供出来ないのか。
戦後の荒廃から一流国家に仕上げたあのエネルギーはどこに行ったのか。
その答えは明白である。…と著者は言う。
①個人と企業は問題解決に必要な資金を豊富に手にしている。
②規制は取り外され海外への投資資金は自由になった

これからの道
著者は、変化のシステムを構築出来る人物は政界には見当たらないと語る。
新しいシステムに向かうプロセスに参加する市民がどれほど存在するか勝負とも言う。
新しいシステムは、国家が銀行が企業を守ることはない、終身雇用もない、自由主義に近いものになるだろう、しかし、失業、子育てなどにはより良いサービスを与えてくれるシステムになるだろう。
海外からの人材の歓迎もある。介護への労働力として有望なフィリピン人などの例。シリコンバレーでなく東京にバンガロールの技術者に呼びかけることも良いと提言する。
そして国民が大きな声を上げることが新しいシステムを喚起すると断言する。


最後に本著が日本で暮らす米国人に著わされたことも印象的である。ここまでするどく分析を社会保障分野で学ぶことが出来たのも久しいことであった。
大きな視野を持った経済グループ、政治グループ、社会保障グループが待望される。


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この記事へのコメント

2013年08月02日 16:03
日本はれっきとした資本主義国なのに、社会主義的な政策があってこそここまできたのです。仮に米国式にしたら、日本社会は崩壊しかねません。

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  • レイバン サングラス

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