傷病手当金の算定単価を知りたい

質問

健康がすぐれず、やむなく休業療養しますが、傷病手当金という制度を会社から言われ受給します。しかし単価が分かりません。どの位受給出来るのか。標準報酬の3分の2とはどういうことなのでしょうか。この制度もどういう制度なのでしょうか。

回答

①、病気で入院したり、長期に療養休暇した時など、働けないことにより経済的に不安定になることがある。このような場合、療養中の生活費の補填等を行い、療養に専念しやすくなるように健康保険法に基づく制度として傷病手当金が支給されます
国民健康保険にはこの制度はありません

②、次の要件を全て満たせば支給されます。
業務外の事由による傷病の療養のため
労務不能であること
●3日間の待機期間が完成すること

③、支給額:支給期間
●2007年4月改正で賞与を反映させた標準報酬の日額の3分の2に相当する額となった。
支給額は、病気やけがで休んだ期間、一日につき、標準報酬日額の3分の2に相当する額です。標準報酬とは、被保険者が事業主から受ける毎月の給料などの報酬の月額を区切りのよい幅で区分した標準報酬月額のことで、保険料や給付の算定に使用します。第1級の5万8千円から第47級の121万円までの全47等級に区分されています。

〓注意〓例:週5日契約職員であった場合、週5日×4週=20の月額でなく、暦日(30)によるものです。土曜日曜も一日の算定日に含まれます。あくまで暦日の計算で算定されます。
実際にある健保組合でこのような処理がなされかけた例もあり要注意です。

期間は最長1年6月間

④、併給調整
●報酬を受ける時は支給されない:一部支給の場合は差額があれば支給される
●出産手当金が支給されるときは傷病手当金は支給されない
●同じ傷病で障害厚生年金が支給されるときは、支給されませんが、傷病手当金より少ない場合、その差額が支給されます。

⑤、社長さん留意事項
年報酬で決められている社長さんは支給されないか?
いえ、健康保険法第45条には賃金が支給されてない規定があります。現時点で社長は給料
を受けてないですね。そこで、取締役会で長期に療養するような場合、賃金を辞退する申し出をします。この議事録が利くのです。これで社長さんの傷病手当金が支給されるようになります。株主総会議事録に確定日付をとっておくことも必要です。公証役場で確定日付を行ってくれます。


経営者として、従業員へ病気休暇中の給与について苦慮する部分もありますが、ノーワーク:ノーペイの原則で問題ありません。むしろ保険制度により受給されるこの制度を積極的に利用し、従業員と経営者双方メリット受け取り、充分療養環境を整えてあげ、健康管理=活性化につながるような配慮が必要です。

⑥、労務不能留意事項
半日とか午前中とかの短時間就労でも労務不能とはみなされません、要注意。
{労務不能の例}
●内職等本来業務以外の代替的仕事
●つなぎのための軽微な業務で報酬得た場合

労務不能は必ずしも医学的基準によらず、業務の種別を考え、その業務に耐えうるかいなかを標準として、社会通念をもとに認定する。(保文発第40号)

制作発信 社会保障・安全衛生コンシェルジェ 特定社会保険労務士 金丸亜紀雄

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