本を好きになった初心が忘れられない…希望の書店論を読む…

人文書院発行   福嶋 聡著   「希望の書店論」を読んで

第1章 コンピュター

確かに本の題名を忘れ、昨日の朝日新聞に出ていたとか、文春かどこかの新刊などから注文に入る例は多かった。
これは私だけではないらしい。
著者はジュンク堂に勤務する現役。その豊富な現場体験から書籍データベース化に当たってまず>①「一覧性」次に②「履歴」だという。

刊行された後、受賞するとか、映画化、書評、マスコミ紹介、多様なエピソード等々、それらから検索出来ればどれだけありがたいか。

ジュンク堂もインターネット書店を導入されたが、書店:販売側からばかりでなく、買う側お客様にとっても、本が欲しいのは読みたいばかりでない多様な理由があれのだから、ぜひ履歴
検索の情報は最新情報で更新密度を高めてもらいたい。

この本を読み始めたら不思議なことに、辻堂駅前に古書店を起業した友人から電話が入った。
この古書店は早くからインターネットを利用し、手軽にネットで注文できるのを平成11年頃から始めている。
郵送料は何冊でも300円と重宝。
本や演劇の好きな趣味人でもある。
たまには会おうということになった。


日本書籍協会の持つ書籍総目録ネット版BOOKSは、それこそ流通状況、既刊情報など非常に正確に最新情報を提供していて契約料年間200万円。今や業界きってのインフラの由。

書籍への電子タグの研究検討もされているなどITを駆使しての本を巡る営業:経営のあり方が著者の本を愛するが故の主観も述べられる。
私も書店は町の一番好きな所であり、ホットする場所。
思わず上等な獲物を見つけた快感はこの上ない。はしがきを小躍りする目でまずは拝見。
それからあとがきに向かう。
書籍への数千円は他のつまらない投資とは比べようがない宝である。


そして店の雰囲気、陳列などにも自然に目が行く。
その書店の個性があるものです。これも楽しい。店員の教育、お客への対応にも実にランクが感じられる。
わが市でも、中央にある古くて大きな店より、新しい店、郊外店ほど親切、感じよいのはどうしてであろう。

不思議なことに、少年時代の思い出も本屋さんが登場する。
立ち読みを怒られ、見ながらメモして注意されたこと、私が悪いのに書店員の顔もおぼろげに覚えている。

そんなの他の店にはない。文房具やおもちゃ店、模型工作店などの常連でも。書店の空気:空間が何か違うものが存在するのだろうか。デジタル化も良いがこのような人間くささも大事にしてもらいたい。


電子辞書なら1秒で済む。
しかし広辞苑や大辞林を時間を掛けて目当ての言葉の近くに偶然見つけたこれなんだろう。
探した言葉の隣の言葉。そこには発見や喜びがある。
聖書1組作るのに1年はかかっていた時代。本はとても高価なものだった。お金と時間を掛けても伝えなければならない使命感。IT時代だからこそあらためて肉筆の大事さを思う.(淡青)

第2章 図書館


本が売れない、作家が売れない=図書館が充実したからと矛先がむいているそうな。
図書館を利用する書店人という著者は、タダで本が借りられるだけでなく、買った本の置き場にも困るから利用する。
そして不要な本を図書館で引き取る発想も開陳される。


ブックオフは橋本社長の出世物語が私のビジネスツールでもあるので、良く利用する。
安く売っている部分と同時に買ってくれるのもビックになった要因との解説には同感である。
貸し出し優先権案など本と読者との関係を熟知された見方で感心してしまう。

図書館の存在意義にレファレンスがある。地方行政の仕事をやっていたときも始終お世話になった。このあたりを記述されているらしい「図書館に訊け」という書も紹介されている。
なお、各章には食欲をそそる、好奇心を刺激する書名が次々に紹介されているのが、この本の深い魅力でしょう。そうー図書館は我々にとり、読むとかでなく、知識の案内役みたいなシンクタンクという言葉があるが、平塚
市の図書館もそういう存在だろう。

昭和36年4月2日、皆年金皆保険スタート時の新聞を見直したいと思ったら、即可能である。
3階のマイクロ映写機を操作し10円でコピー。
直ちに作業は完成し、新しい感動が生まれる。新しい発想も生まれる。こんな身近で効率的なシンクタンクはない。
心癒しの空間でもあるし。(書店が逆さまになってもかなわないのはこの点か。最近は机を置き読書スペースも置き出した書店も見かけるが)


もちろん著者が言うように図書館職員も常に書店には足を運ぶべきでしょう。読書への志向、動向を把握し、業務に参考にさせるためにも。
旅行に行くとき、区画整理課時代は町歩き、みなと水産課時代は海へ、文化行政時代は文化施設にまず足が向き、家内からいい加減にしてと言われたが、仕事の面白さは100聞はい見にしかずで、現場現状現人である。図書館と書店間を足しげく通うような仕事にありつきたかったものである。

第3章 ジュンク堂
21世紀を迎えた年の3月1日、日本最大の書店ジュンク堂池袋本店が誕生した。
ここの評は近く上京する際の楽しみに取っておきたい。

4章、5章では、書店論、読書論、出版論が展開される。書店人として多くの経験、知識人として読書量のすごさ、書籍:出版:経営などからの豊かな人脈が、本を舞台に幅広く活字のように躍る。

終章で語られるように本のすごさは、読んだだけ人生を豊かに楽しめるいうことに尽きるでしょうか。書店に入社応募した方々は必ず本が好きですと言う。
著者はこの「初心が以後の仕事人を決定させる」最重要マインドとまとめている。

日本は戦後何もなかった時代、必死に民主国家、福祉国家建設に国民が一致まい進した。
それが世界一の健康保険制度も生み、今や世界一の長寿国。
しかしこの頃、世を挙げてその初心をすっかり忘れているのではないだろうか。それが年金記録ずさん処理騒動であり、次々起こる殺伐な事件、私益に走る官製談合事件であろう。

書店の好きな人、図書館が好きな人にはそんな人はいない。好きな心は一生持ち続けるから


制作発信 社会保障・安全衛生コンシェルジェ 特定社会保険労務士 金丸亜紀雄



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