削り過ぎ…神奈川新聞  厚生年金基金と厚生年金をごっちゃにしてしまっている整理部の仕事に驚嘆

平成25年5月11日 神奈川新聞  22面  3面

22面デスクノート欄 記者稼業で最も楽しい工程の一つに、原稿を削る作業

制約のある紙面で、いかにわかりやすく原稿をまとまるかが勝負
当たり前であり難しい作業

限られたエリアでどのような世界を展開するかという楽しみがある。
「削る楽しさ」は整理の仕事にも通じる。


それでさっそく削る楽しさを発揮したのが3面

健全な厚生年金存続
制度改正法審議入り

と1センチ×7センチの大見出し。
これは削り過ぎというより誤り。
厚生年金基金と厚生年金をごっちゃにしてしまっている始末。
神奈川新聞の見識を疑う。


まるで神奈川新聞と表現するところを神奈新聞と削り過ぎた誤り。

厚生年金と厚生年金基金は全く別物。
いっしょくたにされてはかなわない。

厚生年金保険は政府が直轄管掌する憲法第13条に基ずく国家機能の一つ。
厚生年金保険3,425万人が加入している

厚生年金基金は企業民間、任意のもの。
加入事業所数は約11万1000社、572の基金があり、掛け金を払う加入者は約447万人

厚生年金保険は健全もなにもない、存続しなければ日本国がなくなる。
厚生労働省、日本年金機構、年金事務所等年金関係者は日夜懸命に適用事務から給付事務まで遂行している。
「健全な厚生年金存続」とはこれらの方々に失礼である。
見出しを決める整理部の方々に少しでも年金の知識、配慮があれば防げた誤り。


厚生年金基金は企業が株高を利用し保険料を株式運用に充て大儲けしたシステム。
それがバブル崩壊で運用出来なくなりにっちにさっちも行かなくなった。
時節柄株高になり、どの程度回復するか。プラスに転じるか。
上乗せどころか保険料積立に見合う法定の最低限の給付額を保障出来ない基金が多く、健全な基金は1割にとどまる。
当ブログでは本年2月28日 厚生年金基金加入者からの脱退希望をテーマに発信している。

基金制度は、企業、政府、長期政権の緩んだシステムが生んだ鬼っこ。
安全性をないがしろにしてきた原子力発電と同じ構図。
ジャーナリズムはそこだけは削らず追及してほしい。



削る楽しさは整理部にはあるだろうが、削った紙面の蔭に「悔しくて歯ぎしりする」記者もいる。
夜討ち朝駆け、命がけで書いた不正追及の記事、地方記者の魂を考えたら削れない、苦しい苦しい作業となるはずだ。
苦しさこそデスクノート。


制作発信 社会保障・安全衛生コンシェルジェ 特定社会保険労務士 金丸亜紀雄

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