過去の三共済時代の退職一時金を何故今頃利子をつけて返還しなければならないのか…理不尽ではないか?

社会保障相談室90「共済の退職一時金返還問題について」

三共済に昔勤めていました。その頃いただいた退職一時金について最近利子をつけて返還するよう通知が来ました。
何を今頃という感じで、とても支払う気持ちにはなれません。
何故過去のことを今更返還しなければならないのでしょうか。
同じような苦情が殺到しており、中には訴訟問題に発展させている方もあるようで同感です。


回答

貴方にとって非常に有利な特典を得ることになるのに返還拒否もありません。
厚生年金の加入者は脱退一時金を貰ったが故にその期間が年金に加算されずくやしい思いを多くの方が持っています。
それに比べて過去の一時金受領をなしにして年金期間に加えてもらえるのですからなんとうらやましい制度でしょうか。

返還しないで同じ期間を年金と一時金の二重受領、これこそ違法:理不尽です。

ですからNTTやJR,JTの共済年金期間があって一時金を得た方々について、年金に加算されますので、その分退職一時金返還義務が生じたのです。
年金の受給資格が出来た方が対象でして、受給資格が生じて初めて返還義務も生じます。
それでこの期に及んで返還通知が来た訳です。


返還義務…

過去に退職一時金の支給を受けた方が、その後、退職共済年金や障害共済年金を受けることになったときは、原則としてその退職一時金として受けた額に利子を加えて返還していただくことになっています。

これは、退職一時金の支給を受けた方の遺族の方が、遺族共済年金を受けることになったときも同様です。
退職一時金の制度は、昭和54年12月31日まであった制度ですが、原則として組合員期間が20年未満の方が退職したときに支給されていました。

また、退職一時金制度では、退職した時期などにより、大きく分けて2通りの受給方法がありました。

1つは、「将来年金を受けないことを前提として、退職一時金の全額の支給を受ける場合」と、もう1つは、「将来年金を受けることを希望して、そのための財源を差し引いた残りの額のみの支給を受ける場合」です。

返還が不要な場合

退職一時金の全額の支給を受けている場合(将来の年金を受けるための財源を残していない場合)に限っては、その退職一時金の基礎となった組合員期間と、それ以外の組合員期間とを合計しても20年未満の場合には、退職一時金の基礎となった期間は、年金額の計算の基礎となる組合員期間としては算入されないことになっていますので、その期間に基づいて受給した退職一時金については返還する必要はありません。

返還額

返還する額は、実際に支給を受けた退職一時金の額に、退職一時金を受けた月の翌月から退職共済年金などの年金の受給権を取得した月までの期間の利子を加えた額となります。また、この場合の利子は、それぞれの期間に応じた利率に基づく複利計算により求めることになっています。

退職一時金は、なぜ返還しなければならないのですか?

昭和61年4月の年金改正で、同一の加入期間に対する重複支給は調整することになったためです。
つまり、退職一時金の算定期間は老齢厚生年金等の算定期間に含まれることになるため、同じ加入期間に対して一時金と年金の二重の給付か発生することから、過去に支給を受けた退職一時金は返還することに改められました。


退職一時金の返還利率は、どのように決められているのですか?

返還利率は、当共済組合の独自による裁量で決めているのではなく、法令によって定められており国や、地方等の共済年金制度全般に適用されているものです。

退職一時金の支給を受けて数十年が経過していますが、時効が成立しているのでは? なぜ今になり返還せよなのですか。

退職一時金の返還は、年金の受給権が発生した場合に返還義務が発生します。したがって、返還義務が発生する以前に返還通知を出すことはできません。

民法では消滅時効の起算日(請求する権利が生じた日)から、10年間これを行使しないときは消滅すると定めています。退職一時金の返還に係る時効の起算日は、返還請求ができることとなった日であり、それは退職一時金の返還期限の翌日となります。したがって、退職一時金の支給日や年金の受給権発生日ではなく、退職一時金の返還期限から10年を経過しないと消滅時効にはなりません。


退職一時金の変遷と返還に至る経緯について 担当当局から…


 退職一時金の制度は、内容は異なりますが旧勅令による共済制度(昭和23年6月以前の制度)から存在しており原則的には年金の受給権を取得されずに退職(20年未満での退職)された方に対して、組合員であった期間に納めた共済掛金(長期給付)に相当する額を、退職時に一時金として給付するものでしたが、昭和36年4月に通算年金通則法が制定されたことに伴い、その一部が改正され将来において年金の受給を希望した方については、掛金の一部を年金原資控除額として残し、退職一時金基礎額との差額を退職一時金として給付することに変更されました。

 また、年金の受給を希望しない方については、従来と同様に年金原資を残さないで退職一時金の給付を受けることができました。その後、昭和55年1月からは国鉄を20年未満で退職された方であっても、共済掛金(長期給付)相当額の全額を年金原資として残すことに改正され退職一時金制度は廃止されました。さらに、昭和61年の法律改正により、過去に退職一時金の給付を受けた方が、退職一時金と同じ算定期間を含む年金の受給権を取得した場合には、当該退職一時金は返還することに改められました。


【期間①】  昭和36年3月末までは、組合員期間1年以上20年未満で退職された方は、年金掛金相当額の全額を退職一時金として給付していました。(旧国共法では6ヶ月以上20年未満)

【期間②】  昭和36年4月から昭和54年12月末までに、組合員期間1年以上20年未満で退職された方は退職一時金の給付について、次のa又はbのいずれかを選択することができました。
a.将来において年金給付を希望する選択をされた方には、退職一時金基礎額と年金原資控除額との差額を退職一時金として給付していました。

b.年金給付を希望されない方は、従来の退職一時金を給付していました。(期間①と同様)

【期間③】  昭和55年1月からは、組合員期間1年以上20年未満で退職された方も、年金掛金相当額全額を年金原資として残すことに改められ、退職一時金制度は廃止されました。

【期間④】  昭和61年4月の年金改革法において通算退職年金が廃止され、年金の計算方式や支給開始年齢等も、加入期間20年以上の方と同一の退職共済年金が給付されるようになりました。ただし、期間②.aにおいて退職一時金の給付を受けられ年金原資を残された方は、退職一時金の算定基礎期間と老齢厚生年金の算定基礎期間とが重複することとなるので、給付を受けた退職一時金に利子相当額を加えて共済組合へ返還することになりました。(関係法令の参照)

退職一時金の返還と通知について

 過去に退職一時金の給付を受けた方が、退職一時金の算定期間を含んだ老齢(障害・遺族)厚生年金の決定を受けられた場合は、日本年金機構より日本鉄道共済組合へその旨が通知されます。この通知内容に基づいて、老齢厚生年金等の受給権者の方へ退職一時金等の返還額及び、返還期限を明記した「退職一時金返還のご案内」を送付しています。


 また、ご返還いただくことになる退職一時金には利子相当額を加えることとされておりますが、これは、今回決定された老齢厚生年金等が、退職時の俸給を基にその後の賃金上昇率や物価上昇率等を含めて算出されているため返還されることとなる退職一時金も同様に、退職当時の貨幣価値を現在に置き換えて年金原資の不足額を補うためであることをご理解ください。


(この制度は、当共済組合に限らず国や地方の共済組合も同様の法令で取り扱われております。)
退職一時金の返還対象者
退職一時金の返還対象となる方は、次のすべての条件を満たす方に限ります。
 (1)老齢厚生年金等の受給権が発生した方
 (2)退職時の年金原資(控除額)を残し、かつ、退職一時金の支給を受けた方
 (3)昭和36年4月~昭和54年12月末までに、共済組合の加入期間1年以上20年未満で退職された方
退職一時金の返還額
 返還額については、過去に支払いを受けた退職一時金の額に、退職一時金の支払いを受けた月の翌月から老齢厚生年金等の受給権が発生した月までの期間に応じて、政令で定める利率で複利計算した利子を加えた額となります。


共済年金

①電気通信省(公衆電気通信現業部門)→日本電信電話公社→日本電信電話株式会社(NTT共済)
②日本国有鉄道→公共企業体日本国有鉄道→~旅客鉄道(JR共済)
③大蔵省専売局→日本専売公社→日本たばこ産業株式会社(JT共済)
④農林漁業団体職員共済組合→厚生年金へ統合
⑤国家公務員共済組合
⑥地方公務員共済組合
⑦私立学校教員共済組合

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この記事へのコメント

元自衛官
2021年01月04日 07:26
影響を受けるのは三共だけではない。元自衛隊員すら過去年金を毟り取られる。退職時に頂いた年金通知も無効にされ、貰うとも言えない
元自衛官
2021年01月04日 07:36
影響を受けるのは三共だけではない。元自衛隊員すら過去年金を毟り取られる。退職時に頂いた年金通知も無効にされ、貰わないとも言えない一時金を振り込んだ過去も忘れ、数十年も経ってから貰った金に5.5倍も掛けた金額を請求されれば、誰でも日本政府の馬鹿さか加減を呆れるしかない。

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