飾る人、汚す人、意見する人それぞれの社会保険労務士制度制定40周年

飾る人々

月刊社会保険労務士2009増刊号は「社会保険労務士業務事例表彰」特集である。
労働・社会保険業務の第1線で取り組み成果を挙げた22事例が表彰された。

東京会の中野先生は「労災に通常は認められないような営業マンの帰宅途中の交通事故を非常に効果的な意見を付し労災と認めさせた」事例で金賞を獲得した。

神奈川県会からは国際県らしく「外国人不法就労事例」「海外の方との年金相談事例」そして職場意識改善計画事例」の個人3件と小田原支部の事業所関与率向上事例」が入選した

22事例全て積極的な姿勢が感じられどれも大変参考になる。特別賞の静岡会の長島先生は79歳で時代の要請に応えよう挑戦する目標を掲げ、生きるとは変化に対応すること、
と語っている。

このような日頃取り組んでいる業務の成果、経過を発表することは非常に重要である。
地方自治マン時代、建設省(当時)の職員が担当業務の成果取り組み経過を各職場ごとにまとめ冊子にされていたのを拝見した。
その中で相模川出張所の環境に配慮した河川敷づくりの事例が最高のゴールド賞を獲得した。
皆で仕事の出来具合を競い、創意工夫を共有化している。
国家公務員の仕事ぶりについて省益優先とか天下りとか色々批判報道されているが第1線現場の職員は皆がんばっている。
真剣に国家の仕事を考えていることがこの冊子でわかりうれしかったし刺激を受けた。
残念ながら我が市役所ではこのような事例を発表し合うシステムは存在しなかった。

そういう意味で今回の社労士業務事例発表は、組織的な仕事でなく、単独の士業として悩み苦労し取り組んだ事例であり非常に意味があり、事実どれも素晴らしいものである。
まさに40周年を飾る記念事業であり、これからも継続して事例を顕彰してもらいたい。


汚す人びと…

その一
平成21年5月1日 神奈川新聞19面 社労士参考書ミス215箇所  


住宅新報社刊の社労士資格試験参考書「真島のわかる社労士基本書」に215か所もの標記ミスが判明し同社が回収していることが分かった。
昨年11月初版が出てすぐ読者から多くの間違いを指摘された。
この本はM氏ら5名の社労士による共同執筆とのこと。
社会保険労務士を目指す方々の夢と憧れを汚し、社労士の信頼性をも汚している。

その2
神奈川県社会保険労務士会会報 1月10日号3面
会費滞納強制執行立会いルポルタージュ


平成20年12月22日午前9時30分、長期会費滞納A氏に対し県会が強制執行財産差し押さえを実施した。
執行吏、弁護士、立会いT社労士の3名がA氏事務所に到着。
本人は不在で夫人が対応。中で執行作業すること10分、差し押さえ物品は何らなく執行不能となった。
不在の本人に弁護士に連絡するよう夫人に指示し県会の強い意思を示した。
藤沢支部高橋先生記。

さっそく私はA氏が県会作成の社労士名簿にあるのか確認した。
これが正々堂々掲載済み。あきれた。
さらに県会のホームページを見るとこれにも掲載されている。
因みに18年度から会費全額納付の私はホームページに掲載されていない。
更新が2年に1度だからとのこと。
最新情報の宝庫ホームページで2年間固定とは。それもあきれるが、会費納付会員が掲載されず、長期滞納者が掲載されている怪。なめられるハズ。
こんな状況を正さないかと憤っていたら正義の騎士はいらっしゃった。

意見をする人…

同じ会報の4月10日号談話室コラムでは厚木支部の遠藤先生が「会費滞納者に厳しい対応を」として厳しく糾弾投稿されている


会費滞納者に対して訓告処分、1年間会員権停止くらいの処分は納得出来ない。
肝心の社労士業務には何にも影響なく、県会に懲戒権がないため滞納者にとって痛くも痒ゆくもなんでもない。
この状況に遠藤先生は提案する。

「社会保険労務士法第25条の30で会員は所属会の会則遵守を義務づけられている。会費滞納はまぎれもなく会則遵守義務違反である。
社会保険労務士法詳解では会則遵守義務は単なる訓示規定ではなく懲戒処分の対象になりうるとしている。
しかしこの懲戒権は行政にあり社労士会にはない。
そこで行政に懲戒処分を請求したらと説く。
厚生労働大臣が懲戒事由を通知するのである。
この通知を繰り返すことで効果が上がる。それより姿勢の問題とのこと。

権力や悪に厳しく民衆に優しい遠藤先生らしい記事に同感の拍手。
ところで会費ならぬ国民年金保険料納付問題について遠藤先生の記事で印象的なのが

月刊社会保険労務士2006年4月号の苦言直言欄。先生は当時本誌の編集委員長の要職にあった。
「社労士の登録拒否事由追加案への注文」


国民年金保険料を滞納している社労士が社会保険労務士の更新手続き、登録手続きをする際拒否される法案。
確かに年金保険料滞納は悪だが、その保険料が主たるサービス費用の財源ではなく企業事業所の顧問料を持って経営基盤としているのであり、保険医療機関や介護サービス事業者とは根本的に異なり均衡を逸する。
保険料よりむしろ会費滞納者こそ大臣による1年以内の業務停止処分や失格処分が望ましい。法改正せずすぐにでも実行可能であり、ぜひ大臣による懲戒処分を実行いただき会費滞納、保険料滞納への有効手段を実行しよう。

同感。

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