人類の祖先はナメクジウオだった!種の起源がコペルニクス的転回

2001年1月19日 朝日新聞 7面、時の肖像 種の起源150年

ダーウインの「種の起源」出版から今年は150年。
種の起源による進化論はコペルニクスの地動説とともに当時神の存在を揺るがすコペルニクス的転回だった。
150年後の昨年、種の起源をコペルニクス的転換させる大発見があった。

人間の祖先はナメクジウオだった

せきつい動物の進化に新発見

進化の生き証人ナメクジウオ


なんとも不思議な名前の生き物ですが、魚でも、ナメクジでもありません。
ナメクジウオには目もアゴも骨もなく、脳や心臓すらありません。それほど原始的な生き物ですが、時々新聞を賑わす隠れた有名人(?)です。
ひとつは「脊索」という進化上背骨の基となる構造を持つ学術的
に重要な生き物であること。そして非常に珍しい生き物だからです。

動物は成長の時に進化の歴史をたどるといわれていますが、ヒトもお母さんのお腹の中で背骨ができるまでは脊索を持っています。

ナメクジウオにはこの脊索があり、神経や筋肉の付き方も脊椎動物に似ています。
よって僕らヒトも含めた背骨をもつ動物はみなナメクジウオのような生き物から進化したと考えられているのです。

祖先はナメクジウオ ヒトと遺伝子6割共通--国際チーム、ゲノム解

 ヒトなど脊椎(せきつい)動物の祖先はホヤ類ではなく、ナメクジウオ類であることが、ナメクジウオの全遺伝情報(ゲノム)解読で分かった。
京都大、国立遺伝学研究所や英米などの国際研究チームが突き止めた。
19日付の英科学誌「ネイチャー」に掲載された。

 ナメクジウオは脊椎動物の前段階で背骨に似た筋肉組織を持つ「脊索(せきさく)動物」の一種。
大きさは3~5センチ。頭部はないが尾びれに似た器官があり、魚のように泳ぐ。
ホヤも同じ仲間で、今から5億2000万年以上前に、ホヤ、ナメクジウオ、脊椎動物の順に進化したと考えられてきた。
 研究チームの解析の結果、ナメクジウオのゲノムの大きさはヒトの約6分の1で、約2万1600個の遺伝子を特定した。
このうち、1090個の遺伝子をホヤと比較し、ナメクジウオの方が早く現れ、原始的であることを確認した。
また、遺伝子の6割がヒトと共通しており、並び順も似ていた。
一方、ホヤは独自の進化を遂げた傍流と分かった。
 
佐藤矩行・京都大教授(発生ゲノム科学)は「ナメクジウオが脊椎動物の祖先に最も近い。
ナメクジウオから脊椎動物が直接的に進化したと考えられる」と話す。

毎日新聞 2008年6月19日 東京朝刊


ナメクジウオゲノム解読の成功により脊椎動物の起源が明らかに
平成20年6月12日
国立大学法人 京都大学ホームページから


共同研究機関一覧

大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立遺伝学研究所
大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立情報学研究所
独立行政法人 理化学研究所
 国立大学法人 京都大学、
大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立遺伝学研究所、大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立情報学研究所、独立行政法人 理化学研究所
米国JGI(連合ゲノム研究所)、
スクリプス研究所、
オックスフォード大学など5カ国、18研究機関

ナメクジウオ(Branchiostoma floridae)のゲノム解読に成功しました。
この国際プロジェクトは、佐藤矩行京都大学教授をリーダーの一人として企画され、国内では文部科学省科学研究費特定領域研究「ゲノム4領域」の支援を得て実施されたものです。
この成果は、6月19日発行の英国科学誌Nature(ネイチャー)誌に掲載されました。
•ナメクジウオは同じ脊索動物であるヒトなどの脊椎動物の祖先と考えられ、古くから研究の対照となってきた生物です。

•今回のナメクジウオ全ゲノム解読により、約5億塩基対の全ゲノム配列の中に、ヒトの遺伝子組成とよく似たおよそ21,600個の遺伝子が見つかりました。
今回のナメクジウオゲノムの解読により、脊椎動物も含まれる脊索動物の共通の祖先の特徴を明確にすることができました。このことは、ダーウィンの進化論発表以来長い間論議されてきた、脊椎動物の起源の解明に大きな一石を投じた成果といえます。


朝日の後段には平が登場した…記者はいわきの水族館を訪れ記事を締めた。

福島県いわき市にある「ふくしま海洋科学館」では2009年1月1日からナメクジウオの展示を開催中

会場

本館1階「海・生命の進化コーナ」

企画展示

環境展示課 ℡.0246-73-2537
企画経営課 ℡.0246-73-2532

今回展示されたナメクジウオは、平成20年7月、熊本大学合津マリンステーションの協力を得て、熊本県天草地方で採集されたもの
水深100メートル以浅の粗い砂の体積する海底に生息。
体長約6センチメートルで乳白色

10数匹の人類の祖先は、乳白色の平べったい身体を黒い水槽の底に横たえている。
何億年かの時の幅を思う。

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  • 西暦1859年 - 「種の起源」の出版

    Excerpt: 1859年11月24日、チャールズ・ダーウィンが『種の起源』を出版する。自然選択説と種の進化に対し、各界で議論がわき起こる。 Weblog: ぱふぅ家のホームページ racked: 2010-11-21 11:26