民生委員児童委員活動中の事故はどう補償されるか?民生委員活動事故事例

質問
民生委員児童委員活動中、足の悪い高齢者がアパートの階段を下りるのを介助中運悪く転倒してしまいました。ほとんど降りきったところなので私は軽い捻挫で、高齢者の方は無事でした。これが降り始め高所からと思うとゾッとしました。このような際民生委員児童委員の怪我に対して補償はあるのでしょうか。

回答 社会保障相談室59

民生委員児童委員さんが民生委員児童委員としての活動中の事故に対する補償には公的な機関からの補償と互助制度からの補償2面があります。

1、民生委員互助共励事業による互助給付制度

経過
民生委員互助共励事業は全国社会福祉協議会が実施主体で民生委員が全員参加となっています。
  昭和33年互助事業から制度化され、36年国庫補助がつき全員加入の形となりました。共励事業は活動資料作成、研修会開催など都道府県社協が実情に即して実施しています。
  互助事業は、会員の活動中の傷病に対する見舞い、弔意、退任者への慰労の気持ちを表す給付事業です。活動中事故の公務旧給付と活動中以外の一般給付があります

給付内容

①、会員が活動中の死亡事故=100.000円~200,000円
②、会員の活動中以外の死亡=30,000円
③、会員の配偶者の死亡=15,000円
④、活動中の傷病=30,000円~150,000円
⑤、活動中以外の一般傷病、
療養2カ月=10,000円、1カ月以上2カ月未満=8,000円
⑥、災害見舞い
  居宅罹災=20,000円、居宅以外=15,000円(同一敷地内、隣接罹災)
⑦、退任慰労金
在任9年以上=5,000円、在任1年以上=3,000円

給付の決定
公務給付は、全社協にて公務審査委員会を設置し給付の決定を行う
 一般給付の審査決定は都道府県社協に委任されている。

手続き地区民生委員児童委員協議会会長等からの連絡をもとに、市町村社会福祉協議会又は市の民児協事務局で行います。申請は事故発生日から1年以内となっています。

実際に民生委員児童委員活動中の発生した事故で公務給付された事例
  …全国民生委員児童委員連合会(全国社会福祉協議会民生部提供資料)
平成19年度公務給付実績

1、給付種別

公務死亡5件
公務傷害142件
公務疾病3件
合計150点

公務死亡の概要

①男性70歳、脳溢血…民児協県外宿泊研修で初日プラグラム参加後大浴場にて入浴中昏睡状態になり即死。
②男性71歳、くも膜下出血…地区民児協会議で進行役中突然椅子から滑り落ち、救急搬送されたが翌日死亡。
③女性75歳、心筋梗塞…児童部会で討議中突然胸の痛みを訴え机に伏し救急搬送されたが意識は戻らず。
④男性70歳…脳幹出血…敬老会事業で開会挨拶中倒れる。緊急入院し1週間後亡くなる。
⑤女性71歳…脳挫傷…民児協役員宅での用事帰路、交差点を横断中車にはねられ頭部を強打。2時間後死亡。

公務傷害の概要

(1)傷害種別
骨折72件、捻挫打撲27件、擦過傷、挫傷等18件、犬咬傷7件、その他
(2)傷害発生状況
 会議、イベント参加中38件、自転車移動中28件、段差転倒23件、
歩行中17件、階段昇降中12件、訪問先で飼い犬に咬まれる9件、
自動車移動中6件、道路横断中2件、バイク移動中2件、その他7件

公務疾病の概要

(1)公務疾病種別
右中脳大動脈閉塞1、脳出血2
(2)起因状況
長時間会議、研修の疲労、ストレスからと思われるもの1件
研修会参加し飛行機で移動中エコノミー症候群からと思われるもの1件
民児協事業の忘年会帰り歩行中急発1件
   

2、民生委員と公務災害


民生委員児童委員の身分
神奈川県の非常勤特別職である。
根拠「地方公務員法第3条第3項」(地方公務員は一般職と特別職に分けられる規定)

非常勤特別職の活動中の事故の補償は?
地方公務員災害補償法に基づく「議会の議員その他非常勤の職員の公務災害補償等に関する条例」を法的根拠に民生委員児童委員の活動に伴う災害は公務災害補償で補償される。

認定要件は2つある

要件1公務遂行性…民生委員児童委員としての職務を遂行中、それに伴う食事やトイレ、準備、片付け、往復移動中も含まれる。

要件2公務起因性…公務と災害との間に相当の因果関係があること

手続き…民児協会長から福祉政策課へ連絡⇒医療機関受診し領収書とっておく


その他、全国社会福祉協議会が取り扱う「ボランティア活動保健」に、予め加入しておいて給付を受けることも出来ます。
いずれの場合も民生児童委員の職務中の事故であることを証明するものとして、事業計画や活動記録などが重要な書類となりますので、日頃からその整備に留意してください。

参考資料

神奈川県議会の議員その他非常勤の職員の公務災害補償に関する条例


(目的)
第1条 この条例は、地方公務員災害補償法(昭和42年法律第121号)第69条第1項及び第3項並びに第70条の規定に基づき、議会の議員その他非常勤の職員の公務上の災害又は通勤による災害に対する補償に関し必要な事項等を定め、もつて議会の議員その他非常勤の職員及びその遺族の生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的とする。
一部改正〔昭和48年条例74号・56年6号・平成7年46号・15年57号〕

(職員)
第2条 この条例で「職員」とは、議会の議員並びに執行機関たる委員会の非常勤の委員、非常勤の監査委員、審査会、審議会及び調査会等の委員その他の構成員、専門委員、非常勤の調査員及び嘱託員その他の非常勤の職員(地方公務員災害補償法施行令(昭和42年政令第274号)第1条に規定する職員を除く。)で次に掲げる者以外のものをいう。
(1) 労働者災害補償保険法(昭和22年法律第50号)の適用を受ける者
(2) 船員保険法(昭和14年法律第73号)に基づく船員保険の被保険者
(3) 県立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例(昭和62年神奈川県条例第18号)の適用を受ける者
一部改正〔昭和61年条例30号・62年20号・平成13年76号〕

(通勤)
第2条の2 この条例で「通勤」とは、職員が、勤務のため、次に掲げる移動を、合理的な経路及び方法により行うことをいい、公務の性質を有するものを除くものとする。
(1) 住居と勤務場所との間の往復
(2) 一の勤務場所から他の勤務場所への移動その他の規則で定める就業の場所から勤務場所への移動(規則で定める職員に関する法令の規定に違反して就業している場合における当該就業の場所から勤務場所への移動を除く。)
(3) 第1号に掲げる往復に先行し、又は後続する住居間の移動(規則で定める要件に該当するものに限る。)
2 職員が、前項各号に掲げる移動の経路を逸脱し、又は同項各号に掲げる移動を中断した場合においては、当該逸脱又は中断の間及びその後の同項各号に掲げる移動は、同項の通勤としない。ただし、当該逸脱又は中断が、日常生活上必要な行為であつて規則で定めるものをやむを得ない事由により行うための最小限度のものである場合は、当該逸脱又は中断の間を除き、この限りでない。
追加〔昭和48年条例74号〕、一部改正〔昭和62年条例20号・平成18年46号〕

(実施機関)
第3条 次の各号に掲げる者の区分に応じ、当該各号に掲げる機関(以下「実施機関」という。)は、この条例で定める職員の公務上の災害又は通勤による災害に対する補償(以下「補償」という。)の実施の責めに任ずる。
(1) 議会の議員 議会の議長
(2) 執行機関たる委員会の非常勤の委員及び非常勤の監査委員 知事
(3) その他の職員 任命権者
2 実施機関は、職員について公務上のもの又は通勤により生じたものと認められる災害が発生した場合には、その災害が公務上のもの又は通勤により生じたものであるかどうかをすみやかに認定し、公務上のもの又は通勤により生じたものであると認定したときは、その結果を補償を受けるべき者に通知しなければならない。
3 実施機関は、前項の規定による災害が公務上のもの又は通勤により生じたものであるかどうかの認定をしようとするときは、神奈川県公務災害補償等認定委員会(以下「認定委員会」という。)が定める軽易なものを除き、認定委員会の意見を聴かなければならない。
一部改正〔昭和45年条例51号・48年74号・56年6号・61年9号〕

(補償基礎額)
第4条 この条例で「補償基礎額」とは、次の各号に定める者の区分に応じ、当該各号に掲げる額とする。
(1) 議会の議員 議会の議長が知事と協議して定める額
(2) 執行機関たる委員会の非常勤の委員及び非常勤の監査委員 知事が定める額
(3) その報酬が日額又は月額で定められている職員 地方公務員災害補償法(以下「法」という。)第2条第4項に規定する平均給与額の算定方法に準じて実施機関が知事と協議して定める額
(4) 前3号に掲げる職員以外の職員 前号に掲げる者との均衡を考慮して実施機関が知事と協議して定める額
2 傷病補償年金、障害補償年金又は遺族補償年金(以下「年金たる補償」という。)についての前項の規定による補償基礎額が、年金たる補償を受けるべき職員の当該年金たる補償を支給すべき月の属する年度(4月1日から翌年3月31日までをいう。以下次項において同じ。)の4月1日(以下この項において「基準日」という。)における年齢(遺族補償年金を支給すべき場合にあつては、当該支給をすべき事由に係る職員の死亡がなかつたものとして計算した場合に得られる当該職員の基準日における年齢)に応じて最低限度額として規則で定める額に満たないとき又は最高限度額として規則で定める額を超えるときは、それぞれその定める額を当該年金たる補償に係る補償基礎額とする。
3 休業補償を支給すべき事由が生じた日が当該休業補償に係る療養の開始後1年6月を経過した日以後の日である場合において、休業補償についての第1項の規定による補償基礎額が、休業補償を受けるべき職員の当該休業補償を支給すべき事由が生じた日の属する年度の4月1日における年齢に応じて最低限度額として規則で定める額に満たないとき又は最高限度額として規則で定める額を超えるときは、それぞれその定める額を当該休業補償に係る補償基礎額とする。
一部改正〔昭和61年条例9号・62年20号・平成2年44号〕

(補償の種類)
第5条 補償の種類は、次に掲げるものとする。
(1) 療養補償
(2) 休業補償
(3) 傷病補償年金
(4) 障害補償
ア 障害補償年金
イ 障害補償一時金
(5) 介護補償
(6) 遺族補償
ア 遺族補償年金
イ 遺族補償一時金
(7) 葬祭補償



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第7章  時効

第148条 「時効の中断の効力が及ぶ者の範囲」

前条の規定による時効の中断は、その中断の事由が生じた当時者及びその承継人の間においてのみその効力を有する。

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