海軍火薬廠…国家から徴用され働いていた方々の年金は…ノーベル&平塚物語

質問:ねんきん特別便の現場から
海軍火薬廠に働いていました。その期間が年金記録から抜け落ちている。どうなっているのか?

回答:社会保障相談室52

頭書のような質問が今回の年金特別便対応で多く寄せられています。
この動きについて既に何回か新聞報道もされました。
海軍火薬廠のあった土地柄から当地社会保険事務所でも同じような質問が日に何回かあります。

1、平塚と海軍火薬廠とノーベル

①明治38年(1905)8月、日英同盟締結

②同盟強化策としてノーベル火薬(ノーベル賞設立のノーベルが起業)、アームストロング火薬、チルウォース火薬と日本海軍省が共同で相州平塚に「日本火薬製造会社」を設立した。

③日本火薬製造会社にはノーベル社から工場監督など迎え、英国人など外国人の多くは平塚に在住。クリケット、ローンテニスなど様々なスポーツを普及させた。

④英国人等の生活態度は平塚住民に大きな影響を与え、市内新宿商店街は六本木風の異国情緒を漂わせた。
隣の大磯町は今の軽井沢以上に別荘街と海水浴客で賑わう町だった。
この頃正にお洒落な湘南が実在していたのだ。

⑤大正8年、日本火薬製造会社を海軍が買収。「海軍火薬廠」とした。

⑥以後世界有数の火薬のメッカととなる。従業員8,500名。

⑦昭和20年7月16日大空襲で壊滅的被害を受ける。終戦:解体。
⑧戦後、跡地は横浜ゴム、パイロット万年筆、農林省園芸試験場(現総合公園)など平和的な利用がされている。 

2、戦時中、陸海軍工廠、軍需工場で働いていた人々の年金は?
 
①、厚生年金保険制度が開始された昭和17年6月(当時は労働者年金)から昭和20年8月終戦までの最高39月分が対象。

②、ここに該当すれば厚生年金定額部分に加入期間分が加算される。

③、戦時中の学徒勤労令による学徒動員については国家総動員法に基づくものであり、旧海軍、旧陸軍との雇用関係はなかったため対象外である。

④、官営の00工廠などに従事していた方は、旧陸海軍共済組合の組合員期間の確認が必要=旧令共済という=履歴申立書を社会保険事務所へ提出→社保事務所から社会保険業務センターへ進達→業務センターから厚生労働省社会援護局、外務省アジア太平洋局に照会し証明されるシステム:旧令共済組合期間の照会と証明は国家公務員共済組合連合会とも行う→業務センタ-から申立者に確認結果の通知が送られる。

⑤、上記の証明が確認されるまでには現状半年から1年間を要している。

⑥、工員手帳、当時の上司、同僚の証明など根拠資料の添付をお願いしている。

⑦、官営の00工廠でない民間の軍需工場に徴用された場合は厚生年金保険(労働者年金)に該当する。

⑧、厚生年金保険だけでかつ加入期間が1年未満の場合は旧令共済、民間軍需工場就労でも加算に該当しない。国民年金のみの場合も非該当。

⑨、年金額計算上で240月みなしで老齢厚生年金を決定している場合は加算は非該当。
例えば180月を240月満了みなしで計算の場合。
昭和4年生まれ以前は420月上限となっており加算非該当。同じく昭和9年4月1日以前生まれは432月上限であり非該当。

⑩、南満州鉄道等満州、中国での職員期間は旧令共済対象外です。これらの一部は一定の条件下で公務員共済組合期間となっている場合もある。軍人期間のみの場合も対象外。

…質問の場合、社保事務所内特別便対応チームでは既に厚生年金保険定額部分に加算されているかどうかをまず点検する。既に加算されているケースも多い。
しかし送られた特別便の記載に火薬廠などの履歴、期間の説明が抜けていることが多く受給者からの疑問が発生している。
工廠関係でも旧令共済と表現されている場合もある。
国の為に青春を犠牲にして働いた方々へぜひ分かりやすく思いを込めた特別便であって欲しい。


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自由国民社発行「口語民法」に学ぶ

第5章  法律行為

第124条 「追認の要件」

追認は、取り消しの原因となっていた状況が消滅した後にしなければ、その効力を生じない。
2 成年被後見人は、行為能力者となった後にその行為を了知したときは、その了知した後でなければ、追認をしなければならない。
3 前2項の規定は、法定代理人又は制限行為能力者の保佐人若しくは補助人が追認をする場合には、適用しない。


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この記事へのコメント

a
2015年11月12日 22:39
平塚も人気ありますね

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