上杉:武田間の越甲同盟は日を追うごとにきずなが深まって行った…謙信、信玄なき越後と甲州はいかに…

火坂雅志を読む⑥

上杉:武田間の越甲同盟は、日を追うごとにきずなが強まっている。謙信亡き後の総大将上杉景勝と、信玄亡き後の総大将武田勝頼の妹菊姫の間に婚約も成立した。

凋落した両国は自国を守ることさえ危うい状況に陥り、自身を守るため仇敵がどうのなどとは言っていられなかった。弱小国同士の助け合いである。信玄、謙信はお互い墓場でどうこの状
況を見ていただろう。

(武田武田ではないだろう、織田が京を狙っているのに…天下がそこにあるのに、お屋形さまは…)
兼続は謙信に言った「信長に代わり、天下をお屋形さまがつかみとることでございまするな」
が、謙信は「天下…何のことじゃ」「わしが信長と戦うのは義のためじゃ」「足利幕府再興の義が達成されれば越後に帰るまで」
兼続「天下を治め、民を安んじる治世を行うこれ義にあらずや」
謙信「義とは人が人たる心得なり、義なくば野の獣と変わりなし」



NHK出版発行 火坂雅志著 「天地人」 上巻381ページ 下巻421ページ

地方分権から中央集権に。そう急ぐ三成に対し、直江兼続は「確かに治安は良くなる、経済も発展するだろう、だがしかし諸大名はおとなしく黙っているか、道は険しい、急がない方が良い
天の時、地の利、人の和、この三つが合わさってこそ物事は動く」三成は「心しておく」と頭を下げた。

秀吉

時代は激しく動いた。謙信なき後上杉は危機が続いた。
血で血を洗う相続の争いを経て、武田との和睦と同盟、織田のよる攻撃、北条による攻撃も凌ぐ。そして豊臣の時代に…。

秀吉、三成は越後にわざわざ出向いてきた。
景勝、兼続らは一糸乱れぬ統率ぶりを示すべく要所要所に兵を置いて迎えた。しかし秀吉はなんとすたすた歩いて山道を登ってくる。こちらの内ふところに飛び込んでくる。人たらし秀吉の妙。兼続は秀吉から「乱世を終結させ、安定と繁栄を」参画せよと誘われる。

家康

徳川家康の関東移封そして上杉会津移封
根拠地三河から切り離された不利の大きい家康だが政治的配慮からこれを忍んだ。
一方、上杉は酒田湊を得た。当時日本海側が米作地帯で湊、船運も繁栄し、力は太平洋側に勝っていた。佐渡の金山、直江津湊を持った上杉の経済力は想像以上のものであった。明治初め新潟県の人口は東京都よりはるかに多かった。

東軍徳川対西軍石田は美濃平野で睨み合っていた。家康は江戸を発とき、伊達、最上などにいたずらに上杉を刺激するなと命じていた。江戸に20日滞在したのも上杉出撃を警戒したからである。
日が経つにつれ関が原の詳報が伝えられた。景勝の視線を受けて兼続は言った。「天下の勝敗は決した。上杉は徳川と和睦とする。」これからが風雪の戦い、政治決戦である。120万石をいささかも存せず生き抜くには。

大阪西の丸家康の御前
上杉家120万石のうち、米沢30万石を残し、他の90万石は召し上げる。米沢は安堵いたす。この話は兼続と本多正信の間のやりとりだった。「家名が存続できただけでも満足しています。ついては本田家とわが家で縁組をしたいが…」兼続は正信に言った。

慶長8年 徳川幕府成立。

徳川の非を鳴らし、正義を叫んで闘うか。それで義か。仁愛はそこのあるのか。
民を憐れみ、家臣を憐れんで生き抜くこそ仁愛ではないか。
志を捨てた敗残兵と言うかも知れない、しかしそれは人生の真実を知らぬ者の戯言である。
汚名を浴びても生き残りの実学に徹した景勝と兼続。それが兼続の政治家としてのすごみであろう。
恭順を示しつつ、鉄砲の装備は大規模な戦闘にも耐えられる質量を整えた。わざと情報も漏らした。武備恭順という。毛筋の反意はありません。ただし理不順な要求とあれば黙っていません。外交は嘗められないこと、硬軟使い分ける必要が要諦である。
辛い冬をじっと耐え、春を待つ、それが雪国の心だ。
上杉藩は藩の力をつける為に米作、諸工業、船運、鉱山開発やれることはなんでもやった。上杉鷹山は藩政改革に力をこの後注ぐが、鷹山の師は兼続だった。

雪夜炉を囲んで情更に深し
吟遊相会して古今を忘る
江南の良策求むるところなくんば
紫火炎中芋を焼くの香り         

大阪の陣から4年後元和5年(1619年)直江兼続は60年の波乱の生涯を終えた。
墓は米沢林泉寺にある。


NHK大河ドラマの話

2008年は篤姫

原作は宮尾登美子の「天璋院篤姫」。
主人公は江戸幕府13代将軍・徳川家定の正室である天璋院(篤姫)。篤姫は、薩摩藩・分家の娘から第13代将軍・家定の御台所となり徳川時代の終わりを見届ける波乱万丈の人生を送った人物。

女性主演の大河ドラマは2006年の『功名が辻』以来2年ぶり7作目。
女優、堀北真希(19)が来年のNHK大河ドラマ「篤姫」で時代劇に初挑戦することが9日、同局から発表された。
 堀北は幕末の激変期、公武合体政策のため14代将軍・徳川家茂(松田翔太)に嫁いだ孝明天皇の妹、和宮を演じる。
 
大奥御年寄・滝山に稲森いずみ(35)、勝海舟に北大路欣也(64)らが決まった。

幕末を扱った作品は2004年放送の『新選組!』以来、宮尾登美子原作は2005年の『義経』以来の2度目。

主演の宮崎あおいは大河ドラマ初主演、また史上最年少である

2009年は火坂雅志著  「天地人

脚本家・小松江里子は語る

 初めて、この大河ドラマのお話しをいただいた時、そんな大役は、自分には、まだ早すぎるのではないかと、不安な思いもあり、迷っていたのですが、その気持ちを前向きなものに変えてくれたのが、『愛』という言葉でした。

 「あの戦国の時代に『愛』という一文字を兜にかかげていた武将がいたんですよ。それが、主人公の直江兼続。上杉謙信の弟子です」 プロデューサーから、そう聞かされ、何より直江兼続という一人の人間に興味が湧きだしたのです。

 直江兼続が生きた時代は、下克上の乱世。子が親を打ち、肉親同士でもその命を賭けて争う苛酷な時代です。天下を捕るため、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康たちが、策略を重ね、人を欺き、裏切り、のし上がっていこうとしていた、その時に、一人、愛をかかげ、戦国を生き抜いた武将。

 歴史的な史実をドラマチックに描くことは、もちろん大河の醍醐味です。ですが、それ以上に、そんな直江兼続の人生-その生き方そのものを、今までにない、戦国武将として描いてみたいと、今、強く思っています。


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  • 戦国武将がブーム?なんですねw

    Excerpt: 私も戦国時代は好きです。というか、歴史の勉強で一番楽しい時代だと思うんですが・・・そう思うのは、私だけ?とりあえず、「戦国無双」とか「戦国BASARA」などの戦国時代のアクションゲームが、ブームの火付.. Weblog: ちょっと、気になったことたち,上杉:武田間の越甲同盟は日 racked: 2007-12-08 20:07
  • 戦国武将がブーム?

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