町を綺麗に:ゴミを捨ててはいけない、家の内外を清掃しなければならないと清掃法に定まっていた

清掃法」とは、「市町村」を清掃事業主体とし、公衆衛生的な観点から「汚物」の処理を進めるために、昭和29年に制定された法律です。
そしてその原点は明治33年の「汚物掃除法」でした。
今は昭和45年からの「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」が町の清潔:清掃の根拠になっています。

1、汚物掃除法の歴史
 
明治になって度々伝染病が流行した。明治32.3年頃には、はじめてペストが阪神地方に流行し、公衆衛生の強化の一環として明治33年(1900)に「汚物掃除法」が公布、施行された。

法律第31号 汚物掃除法(明治33年3月6日)

第一条 市内ノ土地ノ所有者使用者又ハ占有者ハ命令ノ定ムル所ニ依リ其ノ地域内ノ汚物ヲ掃除シ清潔ノ保持スルノ義務ヲ負フ

第二条 市ハ本法其ノ他ノ法令ニ依リ別段ノ義務者アル場合ヲ除クノ外其ノ区域内ノ汚物ヲ掃除シ清潔を保持スルノ義務ヲ負フ

第三条 市ハ義務者ニ於テ蒐集シタル汚物ヲ処分スルノ義務ヲ負フ但シ命令ヲ以テ別段ノ規定ヲ設クルコトヲ得

第四条 市ニ於テ全條ノ處分ヲ為シタル為生スル収入ハ市ノ所得トス

第五条 地方長官ハ掃除ノ施行及實況ヲ監視セシムル為必要ナル吏員ヲ市ニ置カシムルコトヲ得

第六条 常時吏員ハ掃除ノ實況ヲ監視シ必要ナル事項ヲ施行スル為其ノ事由ヲ告知シテ私人ノ土地ニ立入ルコトヲ得

 全部で本文9条、附則1条の計10条の法律。ちなみにこのとき、「下水道法」「未成年者喫煙禁止法」ができている。

この法律によって、ごみ収集が市町村の事務として位置付けられた。

 汚物掃除法の制定によってごみ収集業者は行政の管理下に置かれ、ようやく清掃行政の形ができてくる。
なお、汚物掃除法でいう汚物とは「塵芥汚泥汚水及屎尿」と定めており、法律の施行範囲は原則として市制を施行している都市部となっているが、町村部でも必要に応じて準用された。

汚物掃除法は第1条で土地占有者の清潔の保持義務を定め、第2条で「市ハ本法其ノ他ノ命令ニヨリ別段ノ義務者アル場合ヲ除クノ外其ノ区域内ノ汚物ヲ掃除シ清潔ヲ保持スルノ義務ヲ負フ」と定めている。ここからごみ処理は自治体の固有事務として発展していくのである。

しかし、収集がいきなり直営になったのではなく、これまでやっていた民間請負業者に市が委託し、行政はそれを監督するという形であった。余談ながら、施行規則では蓋つきの容器を備えること、その容器は「厨芥用可燃用雑芥用及不燃雑芥用ニ区分セシムルコトヲ得」とし、すでにこの時代から分別収集が行われていたことを示している。

汚物掃除法は昭和29年に清掃法が施行されるまで適用されていた。

その間、もうひとつ重要なことは、大正半ばには衛生上の理由や化学肥料が生産されるようになってし尿の需要が停滞し、値段が下落して、ついにそれまで有価だったものから汲み取り代を徴収するようになり、行政がし尿収集を行うようになった。


清掃法の登場

新たな焼却施設の建設が進められるとともに、自治体は国に対して廃棄物処理への関与を求め、昭和29年に、「清掃法」が制定された。清掃法は汚物掃除法の考え方を踏襲し、第1条には「この法律は汚物を衛生的に処理し、生活環境を清潔にすることにより、公衆衛生の向上を図ることを目的とする」と定めているほか、ごみ処理は市町村の責務であること、衛生的観点から清掃区域を定めてごみを計画的に収集、処理すべきこと等が定められた。

国に対しても汚物処理の科学技術の向上を図ることが義務づけられて、処理施設への補助が行われるようになった。

昭和30年代には一次ごみ処理の方法として高速堆肥化を取り入れようという動きがあり、施設も各地に作られたが、堆肥の需要や処理の効率という点から結局焼却方式に落ち着いた。


「清掃法」

 (目的)

第1条 この法律は、汚物を衛生的に処理し、生活環境を清潔にすることにより、公衆衛生の向上を図ることを目的とする。

 (国及び地方公共団体の責務)

第2条 市町村(特別区の存する区域にあつては、都)は、つねに清掃思想の普及を図るとともに、職員の資質の向上、施設の整備及び作業方法の改善を図る等清掃事業の能率的な運営につとめなければならない。

2 都道府県は、市町村に対し、前項の責務が充分に果されるように必要な技術的援助を与えることにつとめなければならない。

3 国は、汚物の処理に関する科学技術の向上を図るとともに、市町村及び都道府県に対し、前二項の責務が充分に果されるように必要な技術的及び財政的援助を与えることにつとめなければならない。

 (定義)

第3条 この法律で「汚物」とは、ごみ、燃えがら、汚でい、ふん尿及び犬、ねこ、ねずみ等の死体をいう。

(清潔の保持)

第5条 特別清掃地域内の土地又は建物の占有者(占有者がない場合には、管理者とする。以下同じ。)は、その土地又は建物内の汚物を掃除して清潔を保つとともに、便所及び汚物容器を衛生的に維持管理しなければならない。

 (汚物の処分)

第6条 市町村(特別区の存する区域にあつては、都。以下同じ。)は、特別清掃地域内の土地又は建物の占有者によつて集められた汚物を、一定の計画に従つて収集し、これを処分しなければならない。その収集及び処分は、政令で定める基準に従い、衛生的に行われなければならない。

2 市町村は、前項の計画を定めるにあたつては、特別清掃地域の全部にわたつて、土地又は建物の占有者によつて集められた汚物により環境衛生上の支障が生じないうちに、これを収集することができるようにしなければならない。

(汚物の投棄禁止)

第11条 何人も、みだりに左に掲げる行為をしてはならない。

 一 特別清掃地域若しくは季節的清掃地域又はこれらの地域の地先海面(海岸から二百メートル以内に限る。)において汚物を捨てること。

 二 下水道又は河川、運河、湖沼その他の公共の水域にごみ又はふん尿を捨てること。但し、終末処理場のある下水道にふん尿を捨てることはこの限りでない。

 三 政令で定める海域にふん尿を捨てること。

3 特別清掃地域内の土地又は建物の占有者は、その土地又は建物内の汚物のうち、焼却、埋没等の方法により容易に衛生的な処分をすることができる汚物は、なるべく自ら処分するようにつとめるとともに、自ら処分しない汚物についても、食物の残廃物とその他のごみを各別の容器に集める等、市町村の行う汚物の収集及び処分に協力するようにつとめなければならない。

(大掃除の実施)

第16条 建物の占有者は、建物内を全般にわたつて清潔にするため、毎年一回以上、市町村長が定める計画に従い、大掃除を実施しなければならない。

2 市町村長は、前項の計画において大掃除の日時、区域、方法等を定めるにあたつては、大掃除が当該市町村の区域の全部にわたつて円滑に実施されるようにしなければならない。

3 市町村の当該吏員は、大掃除の実施につき、実施に環境衛生上必要な指導をすることができる。

廃棄物の処理及び清掃に関する法律の制定

(1)制定の経緯

清掃法の制定後、日本は高度経済成長の時代に入る。昭和40年代には公害が激化、工場から排出される様々な有害物質による環境汚染が深刻化したため、これらのごみの処理に対する規制が急務の課題になった。家庭ごみの質も大きく変化し、ごみ処理施設自体が公害発生源となってきたため、ごみの質に対応した処理の高度化が求められるようになった。

そこで、昭和45年12月のいわゆる「公害国会」で一連の公害関係の法律とともに「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」(以下廃棄物処理法と呼ぶ)


汚物の衛生的処理と生活環境の清潔による公衆衛生の向上を目的として、、汚物掃除法を継いで制定され、対象は汚物「ごみ、燃えがら、汚でい、ふん尿及び犬、ねこ、ねずみ等の死体」とされた。

現在で言う産業廃棄物は「多量の汚物」、「特殊の汚物」として個別に「指定する場所に運搬し、若しくは処分すべきことを命ずることができる」とするに留まっていた。 そのため高度成長に伴う急増と、それによる公害に対処しきれなくなっていった。

清掃法(せいそうほう、昭和29年4月22日法律第72号)は、日本の廃棄物に関する廃止された法律。1954年7月1日施行、1966年(昭和41年)改正、1971年(昭和46年)9月24日、廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行に伴い廃止。

1960年代になると、経済の高度成長に伴って、大量消費、大量廃棄によるごみ問題が顕在化した。また、ごみ焼却工場自体が公害発生源として、問題となってきた。

1970年の公害国会において、清掃法を全面的に改める形で、廃棄物の処理及び清掃に関する法律が成立した。

ごみ処理の時代変化

日本において、1889年の市町村制以前のごみ処理は、自己処理か、または民間のごみ処理業者に依頼して行われた。
ごみ処理業者は適宜これを集めて有価物を選別し、その売却で利益を得ていたという(2)。
1900年には「汚物掃除法」が制定された。当時、伝染病の大流行に見舞われた日本にとって、伝染病を媒介とする衛生害虫の発生や不衛生な水路への対策は重要課題であり、こうした公衆衛生対策の見地から廃棄物管理が取り上げられた。

 第二次世界大戦後、1954年に、衛生的で快適な生活環境を保持するために「清掃法」が制定された。清掃法は、汚物掃除法の考えを踏襲し、ごみ処理は市町村の責務であること、衛生的観点から清掃区域を定めてごみを計画的に収集、処理すべきことなどが定められた。

 1970年には経済成長に伴って廃棄物発生量が増大し、質が多様化したことを受け、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律(以下、廃棄物処理法とする)」が制定された。

「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」は、昭和45年の臨時国会において成立しました。
 この昭和45年の臨時国会は、「公害国会」とも呼ばれています。

 この時の国会では、
 「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」の他に、

 1.公害対策基本法の一部を改正する法律
 2.公害防止事業費事業者負担法
 3.人の健康に係る公害犯罪の処罰に関する法律
 4.大気汚染防止法の一部を改正する法律
 5.騒音規制法の一部を改正する法律
 6.道路交通法の一部を改正する法律
 7.水質汚濁防止法
 8.海洋汚染防止法
 9.下水道法の一部を改正する法律
 10.農用地の土壌の汚染防止などに関する法律
 11.農薬取締法の一部を改正する法律
 12.自然公園法の一部を改正する法律
 13.毒物及び劇物取締法の一部を改正する法律  などの

 公害を規制するための諸法律が成立しました。


第一線の取り組み:平塚市のさわやかで清潔なまちづくり条例


平塚市廃棄物の減量化、資源化及び適正処理等に関する条例」を定め、これにより、資源循環型社会の構築並びに生活環境の保全及び公衆衛生の向上等を図り、良好な都市環境を確保するために様々な施策を展開してまいりました。

モラルに訴える現在の啓発活動のみの方策を改め、「平塚市廃棄物の減量化、資源化及び適正処理等に関する条例」の第6章「清潔なまちづくり」を独立させ、豊かで住みよい地域社会の実現に向け、現状に即し実効性を有した「平塚市さわやかで清潔なまちづくり条例」 を平成18年10月に制定しました。

ポイント
モラル向上のための啓発活動に努めるとともに、条例の実効性を高めるため、規制項目別にその重要度に従ってペナルティーを検討した上で、罰則条項を設ける必要があります。しかし、罰則はあくまでも抑止力としての規定であり、指導・勧告を通じて違反者に自覚を促し、改善が見られない場合は、順次手続きを進め、命令に従わない者には罰則を適用するという手順を踏んだ制度といたしました。

罰則
 
罰則の適用は、禁止行為の中止や是正に必要な措置を講ずるよう指導、勧告を行い、その指導、勧告に従わない場合に、市長が指導、勧告に従うように命令します。その命令に従わない場合は、命令違反として警察、又は検察庁に告訴することとなります。 裁判所の判決により罰金が確定します。なお、落書きについては即、告訴となります。
 
2万円以下の罰金=タバコ吸殻、空き缶等の放置等
5万円以下の罰金=落書き、ゴミの持ち去り等


平成19年12月16日 神奈川新聞20面 きれいな街で新年 市民が大掃除 


中心市街地をきれいにして、さわやかな新年を迎えようと、平塚市で15日市民による大掃除が行われた。美化推進員、ごみ減量化婦人の会、違反屋外広告物除去協力員のメンバー約200人が参加。平塚駅北口の繁華街を9グループに分け、道行く人々に清潔なまちづくりを呼びかけ、ごみや吸殻を拾って歩いた。約1時間で34袋のゴミが集まった。違反張り紙は220枚。平塚市さわやかで清潔なまちづくり条例のキャンペーンの一環でもあった。

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