連続発生していた自殺が急減した実績も……地方に救いを求めた国の自殺対策 自殺念慮をどう防ぐ

人口10万人に対する自殺者数で、日本は先進国中最高。
自殺者数は毎年3万人以上、9年連続3万人を超えている。交通事故死の4倍も。
1990年代から急激に上昇した。


新聞を読んで 神奈川新聞平成19年8月26日 1面「深刻:自殺防止へ自治体の知恵

このほど厚生労働省では「地域自殺対策推進事業」に乗り出すことになった。
モデル県市を選定し、自殺対策事業費の一部を補助し、自殺対策情報を共有、一向に成果の上がらない自殺対策の窮余の策とする計画。
富士市では、睡眠キャンペーン事業として不眠症の早期発見に努めている。
秋田県では、12年連続自殺率1位の汚名返上に伝統芸能など高齢者の持つ技術を子供たちに伝える生きがいづくり事業や一人暮らし老人仲間事業に取り組む。
青森県では、傾聴ボランテアを養成し、心の悩みに耳で聞く事業を進める。


自殺総合対策大綱

2007年6月制定
自殺対策の基本的考え方:特徴:予防の重点政策:目標と体制から成る。
2006年には自殺対策基本法も制定されている。

10万人当たり自殺死亡率24.2人を16年には19.4人に引き下げることを目標とした。
国立精神・神経センター 自殺予防総合対策センター
〒187-8553 東京都小平市小川東町4-1-1 電話: 042-341-2712(内線6300) FAX:042-346-1884 E-mail:ikiru@ncnp.go.jp
受付時間:9:00~17:00

一自治体の経験

平成元年企画部職員課給与担当に配属になった。給与支給事務の他安全衛生も事務分掌にあった。ちょうど健康相談室が設置されたところで、嘱託の相談員(保健婦経歴者)が置かれていた。そして職員の健康管理について衝撃に事実を聞いた。
市役所職員の自殺が毎年のように発生していたのであった。
その対策の一環として健康相談室も設置されたとのこと。

自分はこの事実を知り、また良き仕事は良き体があってこそとの使命感からこの健康相談室の機能向上、充実に努めた。折からバブル景気の最中でもあり財政的支援は事欠かなかった。勿論安全衛生:健康管理の重要性を理論づけ体系化し、上層部を納得させなければならなかったが。
その一つ健康相談室相談員の地位向上があった。嘱託員でなく正規職員でなければならない、同じ職員が仲間の健康を管理する効果が絶対必要と思っていましたので、正式な保健婦さんを配属するよう強く進言しました。そしてかなりの抵抗もありましたが無事正規職員の保健婦さんが配属されました。

嘱託の保健婦さんも人柄が明るく相談に職員も乗り易く、また新しい正規の保健婦さんは一層健康管理に情熱をお持ちの優秀な職員だったので健康相談室の機能性は一挙に高まりました。市町村の健康相談室の先進事例を研究し、自治体だけでなく民間企業の事例も吸収に努めました。細かい事業も推進し、必要備品類も完備されはじめました。
こうした担当の熱意は2500人の職員に伝わるもので、相談者が気兼ねなく来るようになり、連続していた自殺発生はピタリと止んだのでした。

研究者からの提言

誰にでも起こりえる交通事故を防ごうという意識はあっても自殺を誰にでも起こりえるから防ごうという意識は社会にあるのだろうか。(エール大研修医 内田舞さん)


おそらく、「いい人(自己主張を抑える・他人思い)」ほど、今の社会では苦しんでおられると思います。そして物質的、精神的にも不利な(損をする)状況にあるかもしれません。大げさに言えば、勧善懲悪のシステムが今の社会では機能していないためです。政治、経済のトップが皆、大岡越前のような人であれば違うのでしょうが、仮に、皆、悪代官のようなトップであれば、これは「いい人」ほど生きていたくはないでしょう。

 その意味では、勧善懲悪のシステムが社会にもっと溢れてくれば、犯罪と自殺者は確実に減少していくと私は考えています。
完全失業率曲線と自殺率曲線を描くと、両曲線の推移は見事に一致します。また、東京都立衛生研究所は「日本における自殺の精密分析」において、「自殺の増減は景気の動向と密接に関連しているといえよう」と記しています。以上から、自殺誘引の大きい要素の1つに、失業増加があることが分かります。同時にこの動向は、日本男性がマネーを生死の判断基準にさえしているという悲しき真相を、如実に語っています。

有効対策
自殺の道具の問題=銃などの規制強化
自殺念慮=いち早い自殺念慮の気づき…最も注意すべき症状である。
       不眠:倦怠:ストレス:出勤拒否を感じる患者の最悪の症状は自殺念慮

原因分析

遺書から動機や原因を分析したところ、「健康問題」が統計のある78年から連続してトップ。次いで2番目に多かったのが「経済・生活問題」で、内訳は多い順に「負債」「事業不振」「生活苦」「失業」「就職失敗」「倒産」でした

自殺の原因を考えれば少なくても100以上は出てくるはずです。生理的、器質的な要因(鬱になりやすい傾向)、ストレス耐性要因、価値観、信念の問題、自分を取り巻く環境の問題、心理的成熟度の問題…、とその中身は社会に関するものもあれば、自分自身に関するものもあり、心の問題もあれば身体(体質・気質)の問題もあるのです。

実質世界一豊かな日本なのに、皮肉にもその豊かさ指標マネーを苦にして自ら命を絶つ同胞が後を絶ちません。しかもこの数の陰にはその10倍~20倍もの自殺候補者がいると推定され、日の出の来ない日没を見送るような、なんともやるせない心境にさせられます。

芝伸太郎は、「日本人」、「鬱病者」という言葉を同意語的に用いています。つまり内向性・律義・几帳面・苦労性・馬鹿正直・融通がきかないなど日本人一般の人格構造を極端にしたのが鬱病者の人格構造だからです。この風土の中で培われてきた繊細な日本人のメンタリティーが、価値観をマネーに置く文明、人間疎外の文明に拒否反応を起こしているからのです。


事業主と社員の自殺

うつ病の原因は会社にあると損害賠償を請求される事件も多く発生しています。
自殺は本人の意思に基づくものであり、個人的悩みとか個人的事情によりますし、会社責任の立証事態は困難性も高いものです。

しかし、業務が過重であった場合、管理が不十分ですと会社に管理責任が発生します。
判例では
①自殺の要因が労働以外の要因有無

②会社として本人の以上に気づいていたか
③その以上に対し何らかの措置を取ったか
労働が過重状態であったか
このような諸点を見て判断がされます。

会社には職員の健康管理:安全配慮の義務があります。日頃から社員の体調、言動には十分注意を払わなければなりません。コミニケーション:観察:相談体制など管理者に課せられた責任は重いものです。コスト:利益追求も大事ですが、人材の確保はもっと重要事項です。
企業は人なり、人材を酷使し空中分解し、市場から撤退した例はレックスホールデングだけではありません。経営者の人格:姿勢の問題でもあります。


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    Excerpt: 最近なぜこんなに鬱病をよく耳にするのか?鬱病にならないためにはどのような対策があるのか?少し考えてみましょう。鬱病対策とはいったい何なのでしょうか?まず、鬱病の一番の原因はストレスにあるといわれていま.. Weblog: 躁鬱病と鬱病の症状と対策 racked: 2007-10-10 09:26