輪島市、穴水町2時間VS柏崎市5日間…行政の取り組み姿勢でかくも違う災害弱者安否確認

新聞を読んで…朝日新聞平成19年8月20日
第1面  災害弱者の名簿、地域と共有を
35面  災害弱者 誰が守る 名簿共有進まず


災害弱者の名簿、地域と共有を
1面では、中越沖地震で災害弱者の安否確認が迅速に行われなかったとして、厚生労働省
が要援護者名簿を民生委員などと共有出来るような体制作りを全国自治体に求めているとのこと。柏崎市では、一人暮らし老人2672人全員に対する安否確認がとれたのは5日後となっていた。

災害弱者 誰が守る 名簿共有進まず
35面では、自治体が要援護者名簿を作成しても個人情報保護法が壁になり、民生委員等との共有が出来てない全国的傾向が報告されている。
地域で福祉活動を法に基づき展開する民生委員へ母子家庭情報の提供を、保護法施行後取りやめた自治体も出ている由。

個人情報保護法の誤解釈

内閣府見解では、福祉部局が持つ個人情報は、本人の同意なくても避難支援に使用しても問題ないとのことであるのに、関東地区147市中、当局と民生委員:自治会との協議を進めているのは28%程度とのこと。保護法の影におびえ真の法趣旨を誤解している由。


災害時一人も見逃さない運

今年は民生児童委員制度発足90周年で、天皇陛下をお迎えして盛大に記念式典も開催された。その大会で90周年記念事業として提唱されたのが「民生児童委員災害時一人も見逃さない運動」であった。本ブログで7月7日発信したところです。

今年3月25日発生した能登半島地震の際、石川県輪島市門前地区では、震度6強の災害の中、行方不明なし、重傷4名、軽傷11名と人的被害を最小限に抑えた。
その要因がすばやい要援護者の確認活動にあったとして評価された。
門前地区では、担当民生児童委員が1時間で安否確認を終え、全体では数時間で確認作業を終了させた。ここでは見守り活動から作成した福祉マップの存在があった。


同県穴水町では14年前から要援護者マップが作成されており、約600名の一人暮らし高齢者の安否が民生児童委員を核として構成された地域福祉推進チームが2時間で確認させたという。このマップは行政:地区社会福祉協議会:区長と共有されていた。

石川県でのこうした取り組み比べ、隣県の新潟県の災害時弱者への取り組み姿勢はいかがなものであったろう。柏崎市長さんの話が地震後掲載されていたが、個人情報保護法もあり、災害弱者名簿の活用は出来なかったとの見解であった。従って朝日で報告されたように地震発生後5日間も要したのだ。これでは何のための福祉行政:安全行政であろうか。

石川県で出来たことが新潟県で何故不可能なのであろうか。
新潟だけでなく朝日新聞調査では、関東地区147市の中でこうした弱者名簿の共有に取り組んでいるのが28%だけとのこと。

弱者の安全配慮は行政に課せられた憲法上の役目

行政の姿勢次第で救われる命が放置されたままないがしろにされるのは許されない。
個人情報保護法は第1条に目的として「個人情報を有効に活用するため」制定されたことが明記されている。せっかく作成した一人住まい高齢者情報はぜひ福祉当局:民生委員:地区自治組織等が共有し、チームでいざという時最大限有効活用すべきである。

日本国憲法第13条に国民一人ひとりは幸福追求権を有することが明記され、この憲法の理念を公務員は遵守し実現させなければならない趣旨が第99条に定められている。

災害弱者名簿を作成するのを行政で成したならば、これを有効に活用し、弱者を真っ先に安否確認し、必要な措置を講ずるのも行政の存在する意義なのである。
柏崎市役所は何故市役所として存在するのかをもう一度振り返って欲しい。
地域内の全組織力を発揮するよう取り組み、市民の安全を確保してこその地方自治である。
昨日発信した貴重な失敗の事例情報が水平化されていない。逆の石川県能登半島地震の際の好例がこれも水平化されていない。単独情報となってしまっている。
労働災害発生事例集が職場で回って来た時、私はこれは皆で共有しわが市に置き換え、対等に落ち度ないよう試みた。好例はそっくりいただいた。いただくというよりそれ以上のものを取り入れるよう試みた。実現したのもあるし多くは断念した。しかし水平化の狙いはキャッチした。行政の面白さ、意義はそこにあると思います。

我が町の弱者対策

平塚市高根地区では、民生児童委員は地区自治会福祉部に所属し、日ごろの地域福祉活動を自治会と一緒に取り組んでいる。
市からの高齢独居:障害者等の個人情報は、民生児童委員専有とせず、地域包括支援センター情報や自治会情報と相互情報交換し、日ごろから連携:協議を行いいざというときに備えている。だから災害発生時は即時の安否確認が可能である。
個人情報の有効活用という法の趣旨に沿った取り組みである。

…災害は忘れた頃にやって来る…

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