ノイローゼに悩む方たちが互いに助け合う会も…「医療費に強くなる本」を読んで

健友館発行 谷みゆき:太田禎司著  「医療福祉110番:医療費に強くなる本」
文芸社発行 近藤隆著 「病気になったらどうすればいいの」を読んで


昨日まで医師の書かれた医療に関する提言書2冊を紹介したが、今回は実際の医療相談の現場を踏んで来た方の苦労、経験からまとめられた医療費ノウハウものを紹介します。
著者の谷むゆき氏は病院や新聞社勤務経験持つ医事評論家、太田禎司氏は福祉事務所や保健所勤務経験者のソーシャルワーカー。近藤隆氏は社会保険労務士、理学療養士。

まずは医療費に強くなる本:これは好著である。完全に羅針盤の役割を果たす。

第1部 すぐに役立つ医療、福祉制度

これが実に丁寧に各制度を紹介している。実際の相談からしか気がつかない項目も取り上げている。法制度別でなく症状、状況別の整理で分かりやすい。

Ⅰ、入院:通院
各項目を列挙する。索引もある。(内容はお問い合わせいただければ、解答お送りします。)

高額療養費=昭和59年発行当時は51,000円が高額療養費限度額だった。

貸付制度=当時は社会福祉協議会で貸付制度があった。今はないところが多い。

付添料=基準病院以外の病院で可能な健康保険の給付制度、事前承認が必要

老人:障害者付き添い=保険給付額と実際費用の差が大きい。その差額助成制度がある。

国保減免=2割~8割の減免。減額、免除制度も。

生活保護=他方活用しても適わぬ時最後の砦。

世帯分離=世帯が同じでも医療費かさむ際、別世帯として受給も可能。

自治体貸付=当座の入院費など自治体により制度化

世帯更正資金=社会福祉協議会の制度

輸血=日赤に申請して戻そう。血液代金の自己負担無料化制度によるもの。

医療費控除=確定申告の定番、医薬品、看護料、送迎費、義手コルセットも。

ハリ、灸、マッサージ=医師の同意を要するが、施術料が療養費として戻される。

療養費=付き添い料、コルセットなど。

寝台車=転院、入院のために使用した際、医師が必要を認めた時。

埋葬費=本年3月まで標準報酬1月分だったが、今年4月から5万円に。

傷病手当金=休業一日につき標準報酬の6割(暦日)。1年6月間。

退職後=継続健保利用。:退職者医療制度により国保支援。

保険証=資格証明書→再交付。約1週間で再交付される。紛失後即手配を。

パート=就労時間、日で正規の4分の3以上は可能

遠隔地=家族が離れた生活の際は遠隔地被保険者証を発行(就学、出張等)

他県使用=国保は出来ない県と可能の場合あるので注意。健保は心配ない。

疑問窓口=政管健保は社会保険事務所へ。組合は組合事務所。市町村保険年金担当課へ

>;Ⅱ、公費負担制度

老人医療=
岩手県沢内村から始まった老人医療無料化は昭和48年国が制度化、そして58年には老人保健法が実施された。有料化され自己負担あることに。寝たきりは65歳から対象。
70歳以上は老人医療で受診へ。平成14年10月からは75歳に。

障害者医療=
都道府県により心身障害者医療費助成制度あり。

乳幼児=
乳幼児医療費無料化これも昭和36年から沢内村で始まった。都道府県独自に無料化。

母子=
長野県などでは18歳未満児ある母子家庭は無料化進めている。

大気汚染=
公害病認定により国による指定区域で無料化。横浜、川崎、など41市(大気汚染指定区域)

難病=
国指定難病はベ-チェット病など26疾患は申請により無料

その他、結核、精神、原爆、小児慢性疾患、腎臓病についての公費負担制度を解説。

Ⅲ、退職後

Ⅳ、交通事故

Ⅴ、学校

Ⅵ、健康診査

Ⅶ、出産

Ⅷ、老人

Ⅸ、障害者

Ⅹ、母子家庭:難病その他

11、手をつなぐ患者たち


この本の一大特徴はこの項でしょう。ノイローゼに悩む方同士が助け合いながら森田療法理論を学び、自力更正を図るのが目的の「生活の発見会」など約80近い患者団体の紹介である。
慢性の病気や障害によりこれから一生付き合って行かなければならなくなった時、将来を悲観するのではなく、どうして生きていくか、覚悟して強く生きていこうと思わねばならない。
そんな時くじけがちな心を戻してくれるのが、同病者の連携である。
同じ悩み、心配を持つもの同士、心が通い合う。また貴重な医療情報の交換も出来る。

日本患者連盟から始まり、再生不良性貧血の患者を守る会まで、約80の患者団体が紹介される。貴重な情報である。会の目的、特徴、活動概要、連絡先まで丁寧に各団体が1ページづつ与えられ会報などの写真まで添えられている

実践活動に携わった方のみの情報と資料構成には驚くばかりである。

最終には医療保険関係の索引尽きで非常に便利な、読む方への配慮もされた絶好の本である。私が始めつつあるライフワークとしたい医療保険マニュアル本の雛形となった。

次に「病気になったらどうしょう」知っておきたい社会保障の活用法

本書の特筆すべきは、第2章にある。
3つの事例を挙げ、ストーリー風に対応、利用可能な制度分析、今後の想定まで説明されている。


事例1、脳梗塞:45歳の会社員、勤務23年、月収30万円、妻子3人家族
50日間の入院で職場にも復帰
このような際に利用可能な制度の紹介として一覧で表現:結果31万円支出となった。

社会保険制度では
医療保険、年金保険、雇用保険からの給付


社会福祉制度では
障害者、児童、母子


公的扶助では
生活保護


更に治療について、理学療養士らしく病状と治療のポイントが説明されている。
脳血管障害により、急に意識障害、神経症状が出現する病気を脳卒中という。
いくつかの種類に分けられる。脳出血=脳内出血、くも膜下出血:脳梗塞=脳血栓、脳塞栓
リハビりの経過表
経費経過
想定される事態と対応

事例2、仕事中の骨折:40歳、18年勤務、妻子3人
職場の階段から骨折、左足骨折。50日入院。
労災中心の制度紹介

事例3、田舎の母の介護:70歳の年金収入のみ、夫71歳と2人暮らし
要介護度1の認定、介護老人保健施設での膝痛みのリハビリ
通所リハビリ経過と老人保健制度の紹介

巻末に健康診断検査値、疲労蓄積自己診断など紹介がある。

今回は2冊の医療保険制度ハウツーものを紹介しました。
この他にも多くの社会保障制度利用ノウハウものが本屋さんには並んでいます。
それぞれ特徴を持って存在を誇っていますが、これらを良く読み込み、自分の相談経験を生かし、私なりのマニュアル本を作成したいと念願しております。
社会保険労務士になったからにはその活動をまとめ、社会貢献に寄与しなければ、なった意義もありません。精進精進


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