年金記録騒動の発火点はここ……国民年金法08年4月改正 第14条の2「被保険者に対する情報の提供」

国民年金法及び厚生年金保険法が平成20年4月改正される。
同じ08年改正「厚生年年金の第3号被保険者の離婚分割制度導入」などは世間の注目を浴びているが、国民年金法第14条の2、厚生年金保険法第31条の2として新設される「被保険者に対する情報の提供」については、残念なことに余り世に知らしめられていない。


年金記録騒動の発火点はこの法改正にあるというのに。法と政治の根幹、国民と国家の信頼構築に関わるこの法改正を正しく分析し、国民に伝えるのが政治家、行政、マスコミの役割なのだが、何故か報道もされず明確に伝えられてない……

国民年金法第14条の2   新設(平成20年4月改正)

(被保険者に対する情報の提供)
第14条の2 社会保険庁長官は、国民年金制度に対する国民の理解を増進させ、及びその信頼を向上させるため、厚生労働省令で定めるところにより、被保険者に対し、当該被保険者の保険料納付実績及び将来の給付に関する必要な情報を分かりやすい形で通知するものとする。
       
厚生年金保険法第31条の2でも同様な趣旨の改正が同時に行われる。

年金について被保険者への周知実態
本}……良ーく見直して欲しい事項です。

平成16年3月前の長い時代……満60歳。満65歳になり、申請をして裁定され支給されたた額を見て初めて年金額を見ることになっていた。

法改正により平成16年3月から……満58歳に達すると、国民年金及び厚生年金保険の被保険者であった者で、老齢基礎年金の受給期間を満たしている者に、国民年金及び厚生年金保険の加入記録等が記載された「年金加入記録のお知らせ」が、社会保険業務センターから送付されるようになった。

ただし、社会保険業務センターが管理していない合算対象期間や共済組合等の加入期間を含めないと受給期間を満たさない者には送付されない。

また「年金加入記録のお知らせ」に記載された加入記録を確認できた者が、希望する場合には、年金加入記録のお知らせに同封されていた確認ハガキを返送すれば、年金見込額のお知らせが送付されることとなった。

この制度が導入された理由は…
具体的には昭和21年1月2日以降生まれ者を対象に、事前に年金記録を確認することにより裁定に要する期間を短縮するとともに見込み額を提供し、将来の生活設計に役立てることなどを目的としている。
…見込み額を58歳なり初めてお知らせし、それから将来設計とは私は遅過ぎると思いますが皆さんはどう感じられるでしょうか。国民の暮らしと命が懸かっている大事な年金記録をご自分の目でしっかり確認しましょう。

諸外国

スエーデン
 
 
オレンジの手紙制度18歳以上に 65歳、70歳見込み額予測郵送通知制度
ネット制度=公的年金+企業年金も見込む額周知している。公的年金制度と私的制度(企業年金:個人年金)と連携:膨大な企業コストも政府が説得し行っている。

ドイツ
     27歳以上 2,5%から1,5%伸び予測した将来額周知。 
リースター労働相案導入された。安心に慣れてしまっていたるが厳しい現実を知らせる。防衛のため対応する個人年金にはリースター年金として政府が補助している。

アメリカ
    25歳以上  62歳67歳70歳予測、平均収入を仮定した見込み額。


今3国だけを見たが他の国々も一様に20歳代から国は年金記録:見込み額を周知している。60歳:58歳からという我国とは大違いの周知実態である。
年金制度は、20歳から60歳まで40年間被保険者として保険料納付続ける。その後約20年間は受給権者として給付を受け続ける。都合60年間の超長期に渡る関わりとなる。
その間、経済、財政、健康、人口、寿命、社会環境、個人の環境も大きく変わる。

年金制度はその超長期に渡る助け合い:世代間扶養の賦課方式であるから信頼、理解確保が最大課題である。従って諸外国は、世代が若い内から将来像をはっきり周知し、信頼、理解を深める努力に取り組んでいるのである。国の保障の限界を示し自衛を促しているのである。
        
再び我が国
現在55歳以上の者について、社会保険庁ホームページの年金見込み額試算申し込みをすることにより、年金見込み額試算の結果が送付されている。年金記録も同時に送付されるので加入記録の漏れ、間違いがないか点検することが出来る。

安部内閣のキャッチフレーズにもなっているねんきん定期便
所信表明演説等ではこのねんきんていき便をこう説明している。
「わかりやすい制度にしていくためにも、例えば年金で今まで幾ら払ったのか、どれぐらいの期間払っていたのか、そして将来は一体幾らもらえるのか、こうした点をわかりやすく国民の皆様に説明をしていく必要があります。その為いくら払い、将来いくらもらえるかを定期的に知らせる「ねんきん定期便」を整備するなど、分かりやすい年金制度を確立します。

政治(国民の要請)の要請を受け、社会保険庁では法改正を行い(上記法14条の2)、ホームページなどで説明を行った。「制度の内容は、年金記録と見込み額をまず、35歳を迎える方にお届けします。平成19年3月から、35歳の誕生日を迎える方に、誕生月の前月に「ねんきん定期便」を送付します。(平成19年4月2日以降に35歳の誕生日を迎える方が対象です。) 「ねんきん定期便」は皆様のご住所に直接郵送します。
 お手元に確実にお届けするため、正しい住所を把握する必要がありますので、住所を変更された場合には、速やかに手続していただきますようお願いします


諸外国を見習いようやく導入されることになった「ねんきん定期便」のイメージ
年金記録がポイント制になる。国民年金保険料納付とともにポイントとして蓄積される。
厚生年金は毎年の賃金に応じた保険料納付実績をポイント表示。
ポイント×ポイント単価=年金見込み額
ポイント単価は年金改定率に応じて毎年改定
ポイント制は、年金の着実な増加を分かりやすく表示するための個人情報の通知上のしくみとする。

○厚生年金保険法第31条の2 (平成20年4月施行)

(被保険者に対する情報の提供)
第31条の2   社会保険庁長官は、厚生年金保険制度に対する国民の理解を増進させ、及びその信頼を向上させるため、厚生労働省令で定めるところにより、被保険者に対し、当該被保険者の保険料納付実績及び将来の給付に関する必要な情報を分かりやすい形で通知するものとする。


年金情報を分かりやすく通知する……このことは昭和36年国民年金制度が発足したと同時に条文化されていなければいけなかったのではないでしょうか。
以後年金制度を育てて行く上で、一番重要な要素「国民の理解と信頼」を得るのに、この周知が絶対必要なのではなかったでしょうか。ここでの改正自体はもちろん大歓迎しますが…

国民年金を受給するには絶対25年間の納付期間が必要です。このことの国民への周知と
24年間納付しても支給されず、支払分が無駄になってしまう。このことも重要な課題です。
そして自身の納付記録の確認も更に重要です。諸外国が20歳代から周知確認されているのに日本だけが60歳間際になり初めて周知されていた。

今起こっている年金記録騒動=マスコミの追及も記録のずさんな管理に怒りを向けての報道です。
しかしこの問題の本質は違います。20歳歳代から周知する努力を諸外国は行ってきたのに、我国はずっと放置し、知らしめず、60歳間際になり要請希望により周知するこうした国民視点に行政がなっていない、それを立法府も見逃してきた、また国民もお上任せの無自覚無責任になっていたいわば連帯責任の結果であるということです。マスコミもこの視点での分析追求を行って来ませんでした。



月刊社会保険労務士6月号、ニュースダイジュエスト欄を読んで

本年5月25日社会保険庁から発表され「た年金記録への新対策パッケージ」を掲載。
1、受給権者への対応=未統合記録2,880万件を受給権者約3,000万人と突合させる。
  その旨を通知し照会申し出を勧奨する。
2、被保険者への対応=20歳以上の被保険者へのねんきん定期便による確認呼びかけ
  未統合記録への注意呼びかけ、照会申し出を勧奨する。
3、無年金者への対応=介護保険納付通知の際、未統合記録への注意呼びかけ、照会申し  出を勧奨する。
4、記録突合=社会保険庁の記録と市町村の記録を計画的に突合させる。
5、記録、証拠がない場合についての取り扱いの手続きを早期に策定する。
以上5項目の年金記録についての包括的かつ徹底的な対応を行うことになった。

新聞を読んで  平成19年6月18日 朝日 1面:8面:9面:
朝日新聞社が行った政治意識調査世論調査報告と分が掲載されている。
大変興味深く、希望を持ってこの調査を私は読みました。

政治に興味がある。生活と仕事に政治は切り離せない。国政への関心とともに身近jな地方政治へも強い関心を持っている。……そうした傾向をこんな我国の現状にも絶望し投げでして
はいないことを示しているのである
。 

政治に興味があるか?      81%ある。

政治が変わって欲しいか?   92%欲しい

政治をどう見てる?        62%政治は生活、仕事と切り離せない


{しかし残念な結果も}
選挙棄権をどう見るか ?     44%必ずしも良くないとは思わない
                    良くないは51% (棄権は絶対良くないと私は思うが…)
投票率について?         51%が投票率70%~60%必要
                    31%に方は投票率50%~30%容認している
                    (投票率80%以上は10%の方しかいない)

自分たちの暮らしに政治は確実に影響を与える。国民はそれは分かっている。
観念的な政治の部分は身近に感じている。しかし実態としての政治を手にしていないのである。
それは明確にニーズを吸収しきれぬ政治家の責任でもあろうし、また育てきれぬ国民自身の責任でもある。
選挙では決して棄権してはならない。幸福追求権を自ら放棄しているようなものである。
 

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